聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 番外編

□聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話
　番外編 風の大地［前編］

射手座のシジフォスが任務から帰還し、今回の任務に付いて、
牡牛座のアルデバラン（ハスガード）と情報を共有します。
倒れても甦る冥闘士に、アルデバランは、焦燥を感じます。
教皇セージ曰く、乙女座のアスミタが鍵を握っているとのこと。
アルデバランは、アスミタを好ましく思っていないようです。
また、教皇は、アスミタが八識に最も近い場所にあり、それは、
シジフォスの兄である先代獅子座のイリアスが至った感覚だとも。

シジフォスは、教皇の命で、アスミタに面会します。
アスミタの思惑を理解できない者も多く、
シジフォスは、それも兄に似ているのかも知れないなと感じます。
彼らは、何処まで世界を見通しているのだろうか？と考えます。

アスミタは、シジフォスが来ることも、教皇の考えも既知だが、
未だ八識には至らず、イリアスの縁を訪ねることに思い至ります。
シジフォスは、その教えを受け、また、英雄の弟として葛藤し、
多くの問答をしたと聞き及び、イリアスが彼の中に息づいていると。

アスミタは、天魔降伏を唱え、小宇宙の奔流を一気に放ちます。
シジフォスは、千日戦争になると抗いますが、
アスミタは、意に介さず、イリアスをただ思えばいいと話します。
八識に目覚めたイリアスは、肉体を失っただけで生き続けていると。
アスミタは、シジフォスの風の中に第三者の息吹を感じます。
瞬間、ふたりの拳撃は、互いに相殺され、消え去ります。
アスミタは、イリアスの小宇宙は、輪廻を外れ、
この世界に溶け込み、生きていることを確かに感じ取ります。

アスミタは、イリアスが肺病を患い、聖域から旅立ち、
最期を過ごした大地から彼が呼んでいると語り、それに応えます。