カトリック情報 Catholics in Japan

スマホからアクセスの方は、画面やや下までスクロールし、「カテゴリ」からコンテンツを読んで下さい。目次として機能します。

『ばらの聖女 ヴィテルボの聖ローザ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ 14

2017-05-26 22:02:49 | ヴィテルボの聖ローザ
『ばらの聖女 ヴィテルボの聖ローザ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ 14

 「はい、わたしはここにいますよ」とおおせられるかのように、神はローザに子どもの時から奇跡の恵みを与えておられました。でも、亡くなってからは、ますますこのことが目立ってきました。教皇カリスト3世のみ代、帰大して200年後に完成した列福調査の記録は、ローザが死後とりついだ奇跡を、178も記録しています。またその後もつづいています。

 例をあげると、5才の女の子フィロメナは、病気で片目を失い、残りの片目も、ひどく痛みました。治療も役に立たないまま、ローザの眠る修道院を訪れました。院長が遺体のしめていたなわ帯を渡し、目にこれを触れると、とつぜん痛みは消え、両眼は生き生きと視力をとりもどしはじめたのです。

 ローザの噂が遠い外国にも伝わってきた頃のことです。ポーランド人のヨハネは、たまたま使徒聖ヤコボの聖堂に巡礼のため、船で出発しました。恐ろしい台風にみまわれたのは、フランスの海岸ボルドー市の近くです。もうこれまでと悟ったヨハネは、祈りのうちに聖女ローザに熱心に願いました、

「どうぞ、主にとりついでください。もし、この難を無事にのがれることができたら、あなたの町ヴィテルボに感謝の巡礼をいたします」

 嵐はあいかわらずあれ狂っています。ついに船は沈没し、みんなは溺死、かれの熱心な願いもきき届けられなかったかのようです。いいえ、かれはまだ生きています。聖女ローザに祈りながら、波に運ばれています。無事に岸についたヨハネの喜びは、どんなだったでしょう!かれは誓いを忘れず、ヴィテルボの町のあのローザの枢の前にひざまずいたのでした・・・


是非、フェイスブックのカトリックグループにもお越しください。当該グループには、このブログの少なくとも倍の良質の定期投稿があります。ここと異なり、連載が途切れることもありません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。