この一年を振り返って~中国エスカレートの実態
1) 侵入日数の更新
2019年度の侵入日数は276日。これは1年365日のうちの76%にあたる。
これは、2015年度の240日に次ぐもので、2017年度160日及び2018年度159日 と比較すると大幅な増加を示している。
2) 連続侵入日数の大幅更新
過去平成26年8月9日~9月20日までの43日間連続侵入が最長記録であったが、今年平成3Ⅰ年4月12日~令和元年11月17日の間、実に191日連続侵入という大幅な最長記録を更新した。
また、記録更新が始まった4月以降に注目してみると、4-12月の275日の内231日侵入している。実に84%である。
ここで注目しなければならないことは、そのように長期連続侵入を可能にしているのは、4隻体制の船団がスムーズに交代の態勢が確立したからなのである。即ち、月次報告で度々述べているが、4-3-2ルールの完全実施が実現しているのである。つまり中国は尖閣を完全に管理下に置いたのである。
3)中国は、我が国に対し「どこ吹く風」
毎日記録を付けていて思うのだが、日本国内の事情として大坂G20サミット(6月)、天皇陛下即位の件(10月)、日中首脳会談(12月)また日本政府が習主席を国賓として迎えようとしていることなどを考慮して、尖閣侵入を少しは控えるのかなあ、と期待していた。
が、なんのことはない、「どこ吹く風」だ。むしろエスカレートしている。
以上、これらの状況をどう見るか?
去る12月23-24日、訪中した安倍首相は首脳会談で習主席に尖閣状況について自制を求めた。当然のことである。(が、私としては、遅すぎる、と思っている。)
では、その後どうなった?
なんのことはない、「どこ吹く風」だ。
当ブログの尖閣情報月次報告の中で何度も警告しているが、もはや尖閣諸島は中国に盗れてしまったのだ!の認識をもたなければならない。
では取り返すにはどうすればよいか?
いちはやく、我が政府機関や国民が尖閣諸島を利用している(主に漁民)状況をつくることだ。
では・・どうする?
国民が覚醒して声を挙げ、政府や国会議員、現地の地方議員や住民にその行動を促す以外にない。
中国が注目しているのは、日本国民の声だ、意識だ!。
中国の兵法に、「戦わずして、勝つ」がある。残念ではあるが、中国のハニートラップと金で、我が国会議員は相当数やられていると推測する。
従って、頼るのは、もはや草莽の国民しかいないのだ。
格言に
「寸土をとられて怒らない民族は、やがて本土をも取られる」がある。
「二度あることは三度ある」もある。
状況は異なるが、尖閣を決して三度目にしてはならない。
「沈黙は、敗北なり!」
(↓)中国公船の尖閣侵入カレンダー
4/12以降の空白は、ほとんど台風避難のため帰港したと考えられるので、実質的には連続侵入期間は年末まで8か月間に及ぶと考えてよい。
そして、公船の航跡は ↓ の様であろう。(FNNプライムより)
これらを見て、日本国民(特に尖閣漁民や沖縄県民)は、どう感じるだろうか?
これが、常態化しているのであり、「尖閣は、我が領土だ」と宣言する中国、しかも人民解放軍海軍所属の軍船が来ていることなどを観ると、「無害通航だ」ととても言えないであろう。私が、「単なる侵入(通過)ではなく、侵犯に値する」という根拠である。
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