猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ヒプノティスト-催眠-

2021-09-04 22:31:20 | 日記
2012年のスウェーデン映画「ヒプノティスト-催眠-」。

ある日、ストックホルム郊外の小学校の体育館で体育教師が刃物でめった
刺しにされるという殺人事件が起きた。警察が捜査を始め、体育教師の自
宅へ行くと家族も同じように刃物で殺害されていた。15歳の長男ヨセフ
(ヨナタン・ボークマン)だけは一命を取り留めたが意識不明状態で、事件
当時不在だったヨセフの姉も巻き込まれずに済んだ。事件を担当する国家
警察のヨーナ・リンナ警部(トビアス・ジリアクス)は、昏睡状態のヨセフ
から犯人の手がかりを聞き出すため、催眠療法の第一人者として知られる
医師エリック・マリア・バルク(ミカエル・パーシュブラント)を呼び、催
眠療法を依頼する。ある理由から催眠療法を封印していたエリックだった
が、更なる凶行の発生を心配し、ヨセフへの催眠療法を決意する。

ラッセ・ハルストレム監督によるミステリー・サスペンス。ストックホル
ム郊外で凄惨な一家殺害事件が起きる。夫、妻、幼い娘は刃物でめった刺
しにされ、15歳の長男は命は取り留めたが昏睡状態で、不在だった長女
は無事だった。犯人の顔を見ているのは長男のヨセフだけだったが、彼は
意識不明の重体である。ヨーナ・リンナ警部は催眠療法で有名な医師・エ
リックに、ヨセフから犯人を聞き出して欲しいと頼むが、エリックはある
理由から催眠療法を禁止されていた。けれどもヨセフの姉から自分も殺さ
れると言われ、エリックはヨセフに催眠療法を行うことにする。
催眠療法って本当にあるのだろうか。そういうものに私は懐疑的である。
昏睡状態である(眠っている)相手に喋らせるなんてできるのだろうか。で
も多分あるのだろうな…よく聞くし。家族が殺されてしまった今、犯人の
顔を覚えているのはヨセフだけである。エリックはヨセフに語りかけ、ヨ
セフは「何を見たのか」についてポツポツと話し出す。だが無理はできな
いので短時間ずつである。
犯人は割と早くにわかってしまうのだが、どこにいるのかわからず、姿を
現さない。犯行の理由が少し無理がある感じもしたが、異常な人間の考え
ることはわからないものだ。そして捜査の途中でエリックの息子が誘拐さ
れ、家の壁に「催眠を続けたら息子を殺す」と書かれてしまう。このエリ
ックの妻が本当にイライラする人。妻役は有名女優のレナ・オリンなのだ
が、とてもヒステリックで警察官たちに当たり散らし、常に険しい顔をし
ている。息子が誘拐されて脅迫されているので気持ちはわかるが、エリッ
クが食事をしていると「息子が誘拐されているのによく食べられるわね」
と嫌味を言う。お腹くらい空くだろうに。元々この夫婦は不仲だったよう
だ。
映画はスローテンポで進行し、ちょっと眠たくなる感じだがおもしろかっ
た。北欧の暗く淋しい雪景色が物語によく合っていて良かった。ラストは
急転直下ハラハラシーンになり、観ているだけで寒い。エリックとリンナ
警部の感じが似ているので(どちらもそれなりにハンサム)、最初のうちは
見分けがつきにくかった。そしてヨセフも美少年。原作があるようで、地
味~な映画だが推理小説を完読したようなおもしろさがあり、私は好きな
タイプの作品だった。


良かったらこちらもどうぞ。ラッセ・ハルストレム監督作品です。
ギルバート・グレイプ
ショコラ



映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 孤狼の血 LEVEL2 | トップ | BRICK ブリック   &ノエル... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
催眠術?? (ウラジーミル・アスポン)
2021-09-05 13:48:03
被害者の長男ヨセフに犯人の特徴を聞く
なら、まず昏睡状態から立ち直るのを待って
普通に聞けばいいんじゃないの~と、思いました。

催眠療法で聞きだすなら起きている時は、
嘘でもついて正直に白状するわけもない人に
やるべきだと思うんですが……。

まず催眠療法の医師なんかより、外科の医者に
何としてでも意識を回復させろと私が警察なら言いますが…。
いかがわしい催眠療法よりまず普通の医療ですね。

でも昏睡状態のヨセフに催眠療法で語らせるのに
成功するんですね。
とうとう催眠術の医師の息子は、誘拐されますね。
催眠術を妨害する為ですね。
無事、帰ってくるんでしょうかね…。

催眠療法を封印していた理由が何なのか気になりますね。
返信する
Unknown (杏子)
2021-09-05 16:39:26
>ウラジーミル・アスポンさん
コメントありがとうございます。私も警察が地道に捜査していれば
犯人に辿り着いたんじゃないの…と思いました。
大体催眠術というもの自体、あまり信用できません。
眠っている相手に話しかけてどうして返事をするのでしょう。
日本映画でも昔「催眠」というのがありましたが、「うーん…」と
思いながら観ていました。
まあ警察もヨセフの意識がなかなか回復しないので焦っていたのでしょうけど。
リンナ警部はとても記憶力がよくて、「記憶力には自信がある」と言っていたのですが、
彼のその記憶力のよさが解決の糸口をつかみます。
エリックが催眠療法を封印していた理由は言えません(笑)
重要なことなので。でもリンナ警部の言葉でエリックは最後は救われます。
ほんとに地味な映画なのですが、よくできていて私には拾い物でした。
返信する
糸屯 ちゃんねる (白石純子)
2021-09-08 17:12:20
こんにちは、杏子~ 元気? ^^

たまには、メジャーな映画紹介してね~

v(=∩_∩=)
返信する
Unknown (杏子)
2021-09-08 20:30:48
>白石純子さん
コメントありがとうございます。すみません、マイナーな映画が好きなものですから…(^^;)
純子さんはすごいですね〜1日に何度も更新されてて!
返信する

コメントを投稿