うちの庭の石垣の上にはYさんの畑がある。間には小さな溝があり、年季の入った石垣は苔や草におおわれている。その石垣から、すっくと立った百合の花。まさか花が咲くとは思わなかったけれど、温暖化の賜物か、やたら立派に咲いている。
たぶん彼女はうちの庭から弾け出たおてんばさん。ガレージの影で見上げんばかりの、やたらノッポな百合が何本も咲いていたから、そこから種が飛んだのだ。なんだか嬉しい。家出した娘がアイドルになって、テレビに出ているのを見たような気持ち、とでも言おうか…。…イヤ、違うか
昨年は母の病気で、庭に目をやる余裕もなかった。母が亡くなった後、ガレージの裏あたりは、数種類の背の高い植物が化石のように立ち枯れていた。その中のひとつが百合だと判ったのは、花の季節になってからだった。
生前の母なら、立ち枯れる前に整理していただろう。今も母が元気で生きていたら、ここに彼女が咲くことはなかったかも知れないのだ。何だか不思議な気持ちだ。
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