広島県立美術館へ、藤田嗣治展を見に行ってきました。
これだけの作品が揃う回顧展は初めてらしく、東京の国立近代美術館でもかなりの入場者数だったと聞いて、せっかく広島まで来てるんだし、と行って来ました。
さすがに平日でもけっこう人が多かったです。
でもわりとゆっくり見れました。
展示もテーマごとに分けられていて分かりやすかった。
さて、私にとっては 藤田嗣治=猫 です。
彼は猫が好きで、よく作品にも登場しています。
自画像の肩越しに、のけぞったようなポーズで顔を覗かせる猫が有名かもしれません。
まとめて作品を見ていると、この猫ののけぞり顔、お気に入りのアングルだったのか、他の作品にもよく登場しているのがわかりました。
イタズラっぽくて、ユズが何か企んでる顔のようにも見えてほほえましかったです。
藤田嗣治の作品自体は、そんなに好きというほどでもなかったのですが、実物を見ると、なかなかいいなぁ、と思えるものもありました。
パリで絶賛されたという、乳白色の肌をした女性像などの、色を抑えた線画っぽい作品が気に入りました。
あと、子供をテーマにした作品など。
布の模様や細々した道具類などの、細かく描きこまれた細部へのこだわりが面白く感じられました。
一定の評価をされながら、日本人にも西洋人にもなれなかった(受け入れられなかった?)という藤田嗣治、その数奇な生涯も人をひきつける理由かもしれません。
興味半分で出かけましたが、行って良かったです