日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

7月に読んだ本

2016-08-15 | 本と漫画の話

暑くてしんどい今年の夏。

家に猫のいない夏。

淡々と過ごす日々でした。


2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1674ページ
ナイス数:135ナイス

重版出来! 5 (ビッグコミックス)重版出来! 5 (ビッグコミックス)
★4 《グラビアページの裏側/単行本が出た東江さんに、さっそく安田から次の原作付き漫画の依頼が来るが/大御所・西脇虚太朗の画業70周年記念画集を出すことに/出版社のパーティに潜り込む「サイン泥棒」を阻止!/漫画を売る本屋さんや配本倉庫で働く人々》
編集者だけでなく、出版に関わる様々なお仕事の人達のことが描かれるのがいい。グラビアの修正、ブックデザイン、製版、作家やデザイナーの要望に合った用紙など(資材)を用意する人、漫画家を励まし支えた銀座のママも。プライドを持って仕事するプロ、職人達はかっこいい。

読了日:7月3日 著者:松田奈緒子


わかってほしいわかってほしい
★3.5 虐待について描かれた、話題の本。ぬいぐるみがただただ痛めつけられ、ボロボロになっていく。言葉は少ない。表の思いと、内面の言葉が重なって見える。子供の心が引き裂かれるのを絵と文字でストレートにぶつけてくるようで、痛々しい。虐待する親がこれを読んだら、どう思うのだろうか。特に虐待しているという自覚のない親はどうだろうか。虐待している親は絵本を手に取ったりするだろうか。どうしたら彼らにこの本が届くだろうか。
読了日:7月3日 著者:momo


クライム・マシン (晶文社ミステリ)クライム・マシン (晶文社ミステリ)
★4 「この本を読んだ人がよく読む本」で目にして、なんとなく面白そうだったので。初読みの作家さん。これはかなり好み!
表題作からして、「タイムマシンであなたの犯罪を目撃した」と言う男が殺し屋のもとを訪れるという奇想天外な内容で、このありえなさに、どんな落としどころがつくのかと引き込まれた。結果見事に「してやられた!」殺し屋は歯噛みするわけだけど、読者としては痛快。他の作品も、犯罪ものやSF、ホラーなど設定は様々ながら、共通してラストで「してやられた」という感覚が味わえ、次はどんな手でくる?とワクワクした。出所した男が、自分を冤罪に陥れた弁護士や証言者を訪ねる『日当22セント』、妻殺しを疑われる男『エミリーがいない』、シリーズの「カーデュラ探偵」ものなどが特に面白かった。『殺人哲学者』のようなショートショートほどの短さでもピリッとした作品もあり、全く飽きなかった。

読了日:7月4日 著者:ジャックリッチー


昭和のお菓子 (玄光社MOOK)昭和のお菓子 (玄光社MOOK)
★4 昭和に発売されたお菓子を年代ごとに紹介。懐かしの駄菓子から、今も現役の定番商品まで。定番商品も、当時のパッケージと今のパッケージが両方掲載してある。職場や親にも見せたら、かなり盛り上がった。この後、久しぶりに駄菓子屋に行って懐かしいお菓子を買いました。
読了日:7月5日 著者:


10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)
★3.5 ジャック・リッチーまとめ読み中。『クライム・マシン』が良いとこ取りをしていたのか、最初のインパクトが大きかったのか、もれなく面白い、という感じではなかったけど、十分楽しめた。特に、財産目当てで妻殺しを目論む男の話『妻を殺さば』など、“予想外の展開”がまさに予想の上をいった時の「そうきたか!」がたまらない。ターンバックルものは、嬉々として推理を披露するも的はずれ、でも結果的に犯人に行き着く、というパターンで、ミステリ的にも面白いんだけど、なぜかハマらない。キャラが弱いのか、雰囲気が合わないのか。一方カーデュラものは、キャラが立っているからか、ミステリ的にはあまり捻りがない印象だけど、わりと面白く読める。『世界の片隅で』は主人公の性格がちょっと異色な感じがしたけどそれがまた悪くない読後感。『誰が貴婦人を〜』は、美術品を巡る詐欺もの。これだけで映画やドラマ1本作れそうな小気味よいクライムノベル。
【収録作品】妻を殺さば/毒薬であそぼう/10ドルだって大金だ/50セントの殺人/とっておきの場所/世界の片隅で/円周率は殺しの番号/誰が貴婦人を手に入れたか/キッド・カーデュラ/誰も教えてくれない/可能性の問題/ウィリンガーの苦境/殺人の環/第五の墓

読了日:7月12日 著者:ジャック・リッチー


ダイアルAを回せ (KAWADE MYSTERY)ダイアルAを回せ (KAWADE MYSTERY)
★3.5 ジャック・リッチーまとめ読み中。『10ドルだって〜』より好みの作品が多かった。疑り深い敵役や警察を相手に、頭脳戦となる展開が多く、ダレなかった。爆弾のような怪しげな箱を持って市役所を訪れる男『いまから十分間』のひねり具合や、殺し屋に狙われる絶体絶命からの逆転劇『動かぬ証拠』など。 
【収録作品】正義の味方/政治の道は殺人へ/いまから十分間/動かぬ証拠/フェアプレイ/殺人はいかが?/三階のクローゼット/カーデュラと盗癖者/カーデュラ野球場へ行く/カーデュラと昨日消えた男/未決陪審/二十三個の茶色の紙袋/殺し屋を探せ/ダイアルAを回せ/グリッグスリー文書

読了日:7月19日 著者:ジャックリッチー


鬼灯の冷徹(21) (モーニング KC)鬼灯の冷徹(21) (モーニング KC)
★3.5 唐瓜君は真面目で有能。クレーマーおばさんはとっとと地獄の釜にぶち込んでやりたくなった(怒)。地獄太夫は普段の仕事っぷりが気になる。あと最近白沢の出番が少ないような?
《働きぶりが悪いと妲己に脅された檎、仕方なく地獄で働く/新人の教育係になった唐瓜と茄子、先輩ぶりを発揮?/現世の夏フェスに行ったミキマキと鬼灯/シロ達が先輩犬の子守でカルタ遊びをしたいと鬼灯を誘う/地獄の経費について十王会議/アヌビスとトトが日本の祭りを視察に/地獄の裁判にもクレーマー/地獄の水族館とは/お香さんの上司・地獄太夫登場》

読了日:7月24日 著者:江口夏実


重版出来! 6 (ビッグコミックス)重版出来! 6 (ビッグコミックス
★3.5 校閲の話が奥が深くて面白かった。正確な日本語、時代考証、表記の統一感などにだけこだわっていては、作者の意図や物語から逸脱することもある。作品世界を壊さないバランス感覚が難しい。
《黒沢は『ピーヴ遷移』の連載を決めるためのプレゼン内容に頭を悩ませる。一方中田はネームに行き詰まる。他者を拒絶してきた中田は変われるのか/三蔵山先生のアシスタントの栗山は、webコミックに活路を見いだすが…/網走の町の小さな書店の話/歴史漫画の特装版を出すにあたり、校閲にかけることに。校閲部の仕事とは》

読了日:7月29日 著者:松田奈緒子

読書メーター

 


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倉敷 ■Twitter,8/14

2016-08-15 | Twitter
共通の友人の出産祝いを買いに、友達と二人で出かけました。午前中、倉敷に寄って息抜き(暑くて疲れたけど)。今日のハイライトは、お店の前の植込みで爆睡していた喫茶店の看板猫さん☆(以前お店の中のソファで寝ているのを見かけたので、看板猫さんと推定。帰りに通りかかると、やはり店内のソファに移動してました笑)



倉敷に行くと必ず立ち寄る手ぬぐい屋「互茶」さんで、新作ゲット。帰宅後、さっそく以前買った朝顔と犬猫柄から、掛け替えました。朝顔の方が涼しげで夏らしいけど、気分転換。



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