おかげで、多少時期遅れになることはありますが、わりとマニアックな映画も見ることができます。
そこで、この度『後払い劇場』という企画が行われました。
「どんなに内容がよくても、監督やキャストの知名度が低かったり、宣伝費が乏しいと、地方都市では集客が見込めず、上映されない映画がたくさんあります。 そこで、映画館シネマモードでは、そんな知られざる傑作の中から“絶対のオススメ作品”を厳選上映し、お客様それぞれの満足度に応じて鑑賞料金を払ってもらう「後払い劇場」を実施します。」
というわけで、見終わった後に、満足度に応じた料金を自分で決めて払うのです。
料金の目安としては、満足~ほぼ満足なら1000円以上、普通なら700~800円、不満なら500円以下(0円でも可)ということです。
今回が第1回で、土曜日の夜と、火曜日の昼の2回実施されました。
なんだか面白そうな企画…
後払いでOKということは、数ある映画の中からスタッフさんが厳選した、よほどの自信作なわけですよね。
どんだけ面白いのか、これは見てみたい
ということで、行って来ました。
ちょっと前の2004年の作品です。
『運命じゃない人』
婚約破棄となり、二人で住む家を出てきた桑田真紀。婚約指輪を質屋に持って行ったが3500円にしかならず、一人入ったレストランはカップル、家族、友達同士でにぎわっている。寂しさがこみ上げて今にも泣きそうだ。
サラリーマンの宮田 武は、頼まれ事は断れず、すぐに人を信じてしまう典型的ないい人。結婚前提でマンションを購入した途端、行方知れずになってしまった前の彼女・あゆみのことでさえ、心配しているほどの人の良さだ。
そんな宮田の親友で私立探偵の神田は、宮田のことが歯がゆくて仕方がない。いつまでも前の彼女にことを引きずっていても仕方がないと、宮田のために女の子をナンパしてやる。それはレストランで一人で寂しそうに食事をしている真紀だった。
↑真紀 ↑神田 ↑宮田
すげえ面白かったっ
さすがは第1回の「後払い」企画に持ってくるほどの自信作
ネタバレにならないようにこの映画の面白さを説明するのは難しそうですが、ちょこっとだけ。
宮田の周辺で1日の間(夜から朝だから半日か?)に起こる事件を、宮田や神田、あゆみ、ヤクザの組長などの登場人物それぞれの視点からパラレル的に描いています。
宮田の視点から描く世界では気付いていないけど、他の登場人物が実はニアミスしてたりとか。
さらにその人も、実は他の人と気付かずに絡んでいたり。
宮田にとっては、初対面の女性(真紀)とちょっぴり恋が芽生えそうで心ときめく、でも平凡な一日。ところがその周囲では、ハラハラ・ドキドキ・ドタバタの事件が起きていた
伊坂幸太郎の小説に、同じ時系列で平行して起こるストーリーを描いた作品がありますが、それに近い感じです。(他の作品にも同じ人物がチラッと登場する感じも)
ほんのチョイ役と思っていた人まで、実は…
そういう事が分かった時の、「おお~」という驚きが次から次へと。
コメディとしても随所に笑えるシーンが仕込まれていて、とにかく楽しい
さて、私はいくら払ったか…?
この小さなシアターでは、カード会員+メルマガ会員特典でいつでも1000円で見られるので、「面白かったら1000円払おう」という心積もりで行ったのですが、あえて期待値を高められてハードルが上がっている中でも、予想以上に良かった、ということで端数ですがプラス200円させてもらいました。
この企画がなかったら絶対見てなかった作品なので、見に行って良かったです。
またやって欲しいなぁ
面白そうだと思った方、DVDで、ぜひ見てみてくださいね