チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

がんじゃなかった

2020年02月11日 | お母さん
あんだが中学2年の時だったなぁ。
胸にしこりが出来で、医者に診でもらったらがんだなんて言わっち、医大病院で手術してもらったべ?
わだしのおっかさま(母)も乳がん、おどっつぁま(父)も陰茎のがんだった。
ほんだがら、「あんだもおっかさまに似だんだない」なんて近所の人がら言わっちなぁ。面と向がって、本人にそんなごどいう人もないもんだ。
その頃、医大のホンダ外科っていったら、そりゃ~有名な先生(医師)だったのな。
手術前は片方の乳房だけって言わっちゃんだげんちょも、そんどぎになったら転移している可能性もありますがらって、両方とっちまった。
ほんでな、手術が終わって、まだ手術台にいるうぢに麻酔が切れて気が付いたのな。
そうしたら、手術に立ち会った先生だぢが話してるのが聞こえっちまったのさ。
「部長ががんだって言うから・・・、 私は違うと思ったんだけどね」
「いや、私もそう思いましたよ・・・」
わだしの麻酔がまだ効いてると思って、わだしのすぐ横の方で先生だぢがひそひそ話していだのな。
そんな話してるもんだがら、わだしはまだ眠ってるふりしでだのよ。
んだがら、今まで誰にも言ったごどはながったげんちょも、あれはがんでながったと思ってる。
あれがら転移もしなげれば、再発もしねもの。
あれはがんでねがったんだ。
ほんでなげれば、こんなに長生ぎはできねがったよ。

ひゃ~、今の時代ならたいへんだ。
医療ミスで訴えられるよ。その時、病院に何も言わなかったの?

そんなごど、しねえ。今までだあ~れにも言わねがったもの。



※『お母さん』のカテゴリは、チエちゃんのお母さんが語る思い出
 お母さんの昭和めもりーずです




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
>鈴木さん (チエ)
2020-02-26 20:55:36
コメントありがとうございました。
お返事もせず、申し訳ありませんでした。
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還暦過ぎのおじさんです (鈴木)
2020-02-20 11:07:28
こんにちは
ブログ拝見しました
そんな事もあるのでしょう
私の一番上の姉も癌で亡くなりました
家野先祖には癌の人はいなかったです
先生に聞くと現在は食べ物から癌になるそうです
そんな説明でした
先生なので信じるだけですね
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>soyokazeさん (チエ)
2020-02-13 22:27:01
コメントありがとうございます。
もう50年近くも前のことですから時効ですね。
お医者さまだって人間ですから、絶対はないと思います。
再発もせずに長生きできたことを喜べばいいと思っています。
本人はそろそろお迎えに来てほしいようですけど。
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>せしおさん (チエ)
2020-02-13 22:22:22
コメントありがとうございます。
この話は、事実なのか?はたまた母の妄想なのか?今となっては確かめようもありませんが、母は信じているようです。
ただ、言えることは、普通がん手術の後は定期的に通院すると思うのですが、それがなかったですね。
上司に対して否を言えないことって、医療の現場でもあるんだなって思いました。
患者はたまったものんじゃないですよね。
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こんにちは (soyokaze)
2020-02-12 13:49:15
がんだった?
がんではなかった?
医療ミスでは、大変ですよね (>_<)

遺伝するとは言いますが・・・
移転&再発なく良かったですね (^_-)-☆
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Unknown (せしお)
2020-02-12 08:51:21
今でも難しいだろうとは思うのですが、昔はもっと医療事故や医療ミスを立証するのって難しかっただろうからな~
なんだかでも、やっぱり悔しいですな。
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