智慧子のブログ

詩のある暮らし

瞽女さんのお家

2020-03-10 21:33:05 | 日記

第27回小川未明文学賞で優秀賞を受賞された河村一美
さんが『昔、瞽女さんが雁木の町を歩いていたんだよ
―桃子おばあちゃんの原稿―』を刊行されました。




私ごとですが、
子供の頃に、雁木下を行く瞽女さんの
記憶があります。
中学生になって、友人の家が瞽女さんの近くにあると
知り、興味があった私は是非に行きたいと頼んで、
数人で友人の家を訪ね、念願の雁木の町のその家の前
に立つことができました。
透明な硝子の戸はよく磨かれ、閉まっていましたが、
障子戸が開いていたので、失礼ながら中を見ますと、
どなたの姿もないのです。石造りの雁木の道には打ち
水がしてあり、雁木側の格子戸の桟は奇麗に拭き掃除
が済んでいました。私の胸はどんどん高鳴ってきてい
ました。

それでも、一緒にいた友人などは、その辺りの雁木通
りが日常の遊び場なので、平気で遊んでいます。

当時の私は駅に近い雁木通りで暮らしていましたので、
瞽女さんの佇まいは、私の地域とは確かに違い、凛と
した空気感をまず感じました。
とにかく暮らしに必要なもの以外は室内には置かず、
いつも定位置に置かれているのだと、想像させられ
ました。

そのようなことを思い出しながら河村一美さんの御本
を読ませていただきたいと思います。


地元の南波山。随分と雪解けが進んでいます。




今日の庭の福寿草の中に、輝いている一輪の花と出会
いました。




庭の別の所でスノーポールをまた観つけました。




今日の春蘭。まだまだこれからです。


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