お姫様は話を聞いて王様の企みがわかりました。
「王様には40日待ってもらうように言いなさい」
そしてムハンマドに、
山を7つ越え、8つ目の山の麓にあの泉があります、と教えました。
ムハンマドが泉にたどり着き、覗き込んでその宝石を拾おうとした時、上から一滴の血が落ちてきて泉の中で宝石に変わりました。
驚いて見上げると、頭から血を流している娘が死んだように木にぶら下がっていました。
呆然と眺めているとそこへ突然魔物が鼻から煙をはきながらこちらへやってきました。
この写真はレッドドラゴンオブウェールズ
ペルシャで魔物と言ったら、大体はドラゴンのようですね。
残念ながら民族衣装は想像できません。
ムハンマドはあわてて隅に隠れ見ていると、魔物は木に登って一冊の本を取り出し、呪文を唱えました。
すると娘は起き上がり、木を降りてきました。
魔物は娘に結婚してくれるように頼みましたが娘は怒って撥ねつけていました。
「むりやり親や姉妹から引き離して連れてきておいて。さっさと元に戻しなさい。」
魔物は何度も哀願しましたが、受け付けません。
魔物は再び呪文を唱え、娘を元の状態に戻し、立ち去って行きました。
ムハンマドは魔物がいなくなったのを確認して、木の上に登り、本を取り出して呪文を唱えました。
娘は目を覚まし、木を降りてきました。
ここで、ムハンマドは事情を話し、知恵を絞りました。
「魔物が来たら今度は14日後に受け入れるので、屍体にしないこと、また、一人でいるのは寂しいので魂をおいていくこと、を言いなさい。」
娘は言われた通りにし、魔物の魂を入れた瓶をてに入れました。
この後は、ご想像通りです。
ムハンマドは魂を持って魔物に自分たちを街に運ばせた後、瓶を割って魔物を滅しました。
民話のブログではないので、少し飛ばします。
結果として、美しい娘を助け、宝石を手に入れました。
そしてその娘がお姫様の姉さんであったことから、とても感謝されました。
ムハンマドは宝石40個を王様に渡しました。
ここで、王様のイメージですがどうもアラビアの王様、というより、こちらの方かな?と、いう僕なりのイメージです。
これはトルコの王子様の画で、
13世紀の肖像画。座位のトルコの王子と従者は
ふくらんだズボンが特徴。
で、
王様「なんだ、無事に帰ってきちゃったじゃないか」
大臣「然し乍ら、もう一人もっと美しい娘を連れて帰ったようです」
王様「なに、そうすれば・・・大臣 ! 」
大臣「早速に・・・」
ということで、今度は「赤いバラを40本」
今度は、姉のお姫様が教えてくれました。
「あの泉からさらに山を四つ超えて五つ目を目指すところに一人の老人がいるわ。
その老人に赤いバラを探しに来た、というと教えてくれるので、後はその老人のいう通りになさい」
ということで、今度は人喰いたちの寝ている庭にある家の中から包みを持ち出すことに成功。
宿に連れて帰って包みを開けると、中にいた一番下の妹が目を覚まし、三人は無抱き合って喜びました。
そして、一番下の妹の血を皿に取って垂らすと、血はひとしずく毎に赤いバラに変わりました。
またまた企みに失敗した王様と大臣は、最後に、天国の亡き父王に手紙を届けて返事をもらってくるように頼みます。
今度はお姫様三人が協力して助け、これもクリア。
手紙の返事を見て亡き父王に会いたくなった王様は、ムハンマドに方法を聞いて大臣とともに天国に行こうとしましたが、お姫様たちが助けなかったのでそのまま死んでしまいました。
王様亡き後、人々はムハンマドを次の王様に選び、ムハンマドは両膝と胸に三人のお姫様を抱き、幸せに暮らしました。
とさ。
後半端折りましたが、
砂漠の民の王様のイメージを載せます。
サウジアラビアの初代国王「イヴンサウード」の肖像画です。
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