その沢には誰もいなかった。
深い野呂川の深く刻まれた谷の奥へと3000メートルの稜線から豊富な水が流れ落ちていた。
【倒木に埋め尽くされジャングルジム状態の下部】
【大滝①】
【大滝② 左岸のルンゼから越えた】
出合こそ春先の大雪で薙ぎ倒された大木で埋め尽くされていたがやがて高山らしく明るく開けた渓相は幾つかの大滝を掛け、岳樺の中へ微かな踏み跡は続いて行く。
枯れそうで枯れない水脈が砂礫の中に消えて行く頃、静寂に包まれた小仙丈カールの底に着いた。
【荷物が重くてお疲れ気味】
【ちょうど良い平坦地に幕営する。もう最高】
濡れた沢靴を脱ぎ、広いカールの底にぽつんとテントを張る。
何の音もしない。誰もいない。自分達だけの時間。
翌朝、夜明け前の稜線に向けて急斜面をひたすら登る。
足元から崩れる砂礫とハイ松に喘ぎながら振り返ると東の空が赤く燃える。
もう少し、あと少し…
【静寂に包まれた小仙丈カール】
【朝焼けに燃える山稜】
稜線から仙丈ヶ岳の山頂に立つ頃、稜線はもう多くの登山者で賑わっていたが此処に至るまでの充たされた想いで足取りは軽かった。
これだから沢は止められない。
【賑やかな稜線】
深い野呂川の深く刻まれた谷の奥へと3000メートルの稜線から豊富な水が流れ落ちていた。
【倒木に埋め尽くされジャングルジム状態の下部】
【大滝①】
【大滝② 左岸のルンゼから越えた】
出合こそ春先の大雪で薙ぎ倒された大木で埋め尽くされていたがやがて高山らしく明るく開けた渓相は幾つかの大滝を掛け、岳樺の中へ微かな踏み跡は続いて行く。
枯れそうで枯れない水脈が砂礫の中に消えて行く頃、静寂に包まれた小仙丈カールの底に着いた。
【荷物が重くてお疲れ気味】
【ちょうど良い平坦地に幕営する。もう最高】
濡れた沢靴を脱ぎ、広いカールの底にぽつんとテントを張る。
何の音もしない。誰もいない。自分達だけの時間。
翌朝、夜明け前の稜線に向けて急斜面をひたすら登る。
足元から崩れる砂礫とハイ松に喘ぎながら振り返ると東の空が赤く燃える。
もう少し、あと少し…
【静寂に包まれた小仙丈カール】
【朝焼けに燃える山稜】
稜線から仙丈ヶ岳の山頂に立つ頃、稜線はもう多くの登山者で賑わっていたが此処に至るまでの充たされた想いで足取りは軽かった。
これだから沢は止められない。
【賑やかな稜線】