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今年の冬は寒い日が続いたので、家の中でできることはと考え、溜っていた疵物陶磁器を金継ぎでまとめて修理しました。
もう、10年近くも金継ぎをしていなかったので、やり方を大分忘れていました。なによりも、肝心の生漆がカチカチに固まっていて使い物になりません。あたらしく購入しました。少しずつ思い出しながらやり進んで1か月、どうにか出来上がりました。反省点:磨きー塗りー乾燥の地道な作業をはしょったため、補修部の形が滑らかでない(^^;
普段使いの食器:
瀬戸麦藁手蕎麦猪口:
絵瀬戸網目紋茶碗:
この品々は、ブログ初出演です。というより、あまりに傷だらけなので、補修をしてからと思い、ずるずると今日まで(^^;
補修前の写真を撮り忘れました。すべての器に大きな傷が複数個。とても人前に出せる状態ではありません。もし全部の疵に金を蒔くとあまりにキンキラすぎて、民芸の良さが損なわれてしまいます。そこで、今回の茶碗には、金ではなく、ホワイトゴールドを蒔きました。
器にうまくとけ込んでいると思います。ホワイトゴールド継ぎの右横にある線は、焼継ぎで補修(江戸?)された跡です。大切にされてきた器なのですね。
全体の出来上がりは、これこのとおり(^.^)
径 11.8㎝、高台径 4.7㎝、高 8.1㎝。江戸後期ー明治。
つまみの濃茶の部分は、あえて何も蒔かずに、漆のまま残しました。
古陶磁の世界では、飯茶碗はあまり評価が高くありません。必死で集めているコレクターもほとんどいません。そんな中で、絵瀬戸の網目紋茶碗だけは、なぜか値が張ります。茶懐石などに用いられるからでしょうか。しかも、脆い陶器でありながら、磁器の向こうをはって、一人前に薄造り。傷のない品が稀なはずです。
というわけで、こんなに酷く疵のはいった器は普通はオシャカが当然なのですが、今回、必死で補修して、ブログお目見えとなった次第です(^.^)
織部降臨!!
野点の季節がまいりました。
良い一日でありますように(^^)/
普段使いは欠けますと処分ですが、昔のものは金継ぎをしてあり、それがまたいいのですよね。
でも、ホワイトゴールドでは初めて見ました。
落ち着いていていいですね~~
>絵瀬戸の網目紋茶碗だけは、なぜか値が張ります
そうなのですか。勉強になりました。沢山拝見させて頂いてありがとうございます。
土物は、土の近くで使うのが良いですね。
花の下での脱コロナ野点、最高でしょうね。
西洋にも長い補修の歴史があります。日本と違って、できる限り直しがわからなくする修理法です。
私が主に使っているのは、金、次が銀です。金継ぎ教室では、金、銀、ホワイトゴールドをセットで定期的に購入したので、ホワイトゴールドが沢山あり、在庫処分も兼ねてやってみました(^^;
銀と違って、黒くなりません。かと言って、金ほどキンピカでないので、案外使い道は多いのかなというのが実感です。
割れた ととや茶碗の欠損した△の部分が金継ぎで修復されており
素人は 金を使ったら豪華だわ と見ましたがその金継ぎをはがして
△部分を元の茶碗の色と質感に ゴッドハンドが修復しました。
驚きの数々でしたのでblog記事にしたとき 遅生さまからコメントをいただき
金継ぎをされるということで 見せてもらうのを楽しみにしていました。
素人は金継ぎしか知りませんが ホワイトゴールドを使うやり方もあるのですね。
この場合 銀継ぎとは呼ばないですか?欠けたところがたくさんあっても
遅生さまのゴッドハンドで 以前より味わい深くなった気がします。
こうして使ってもらえる皿・器は幸せですね。
まめに、丁寧に直していますね。
私も補修はしますが、補修したものを眺めるだけで、使うことを前提にとしませんので、自己流で、しかも、いい加減です(~_~;)
パテや白セメントなどで疵を塞ぎ、そこに水彩絵具を塗るだけです(~_~;)
遅生さんに補修されたものは、実用にも使えますから、直された器たちも喜んでいることでしょうね(^-^*)
その点、金継ぎなら私のような素人でも何とかなります。しかも、時にはかえって味わい深くなることもあります。
金以外に、銀継ぎが一般的です。ホワイトゴールドはマイナーです。金にパラジウムなどが混ぜてあり、見る角度によって少しゴールドがかって光ります。銀のように黒くならず、ずっとピカピカです。何を使うかは好みです。
かえって味わい深くもなります。
金継ぎの出来栄えは、漆で埋めた所の成形如何です。そのために、塗ー固化ー削りを繰り返します。特に削りは、サンドペーパーでは陶磁器の表面を傷つけるので、トクサを使います。これに時間がかかり、指が痛くなります。で、今回はサボり、1回ですましました。
結果、どうも滑らかではありません(^^;
金継ぎは、使っていると金が少しずつ取れてきます。蒔き直せばいいのですが・・・そのままだとみすぼらしいです(^.^)