ファヒム。移民。チェス・チャンピオン。実話。
名前と小耳にはさんだ情報で、あぁイスラム系の少年が欧州へ移住しチェス試合で優勝した物語ねぇ、と軽くみていたのだが、ジュラ―ル・ドパルデューが出演となると突然、絶対これは観なくちゃ!! と体温急上昇。実は20代のころジュラール様にハマった過去があるのだ。
- 1900年
- 隣の女
- グリーンカード
- シラノ・デ・ベルジュラック
- 愛と宿命の泉
- カミーユ・クローデル
- ライフオブパイ etc
あぁ懐かしや。そして、本編での頑固者だが実は恋愛オクテの師匠役が今の彼にぴったり、監督が脚本から真っ先にドパルデューをイメージしたというのもうなづける。
父親とファヒムの対比がせつない。子供は言葉や文化に即・適応力があるが、親世代は言葉もままならず、自分が背負ってきた背景を簡単に捨てられず適応できないのだよ。通訳の意地悪さもわかる、わかる。わが身を持ってしみじみ感じるエピソードが胸を打つ。そして、時間への観念のちがい。これは日本で生まれ暮らしてきた日本人には到底理解できないだろう。”遅刻しても問題ない。大したことじゃない。怒らないで、みんなHappyだろ?!” は日本以外では日常茶飯事だから、いちいち青筋たてて怒っていたらキリがないのだ。
移民問題、民族差別、格差の拡大いろいろ孕んだいい映画だった。
#ファヒム
ファヒム パリが見た奇跡 Fahim 2019年フランス
監督:ピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァル
監督:ピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァル
出演:ジュラール・ドパルデュー、アサド・アーメッド
2020年8月