「黒牢城」を読んだ。
米澤穂信氏の直木賞受賞作だ。
面白かった。
特に前半は、読むのが楽しかった。
文章は読み易い。
それでいて、よく考えられた印象。
使う言葉もさりげなく多彩。
「弁える」とか他であまり見ない。
著者を読むのは初めて。
「天才でなければ技と頭で書け」。
座右の銘はそんな意味の言葉。
努力を重ねた人なんだろうな。
自分はミステリーは好きじゃない。
謎解きが主な話はパズルみたい。
楽しく時間は過ごせる。
しかし何も残らない。
「黒牢城」は史実を背景にしてる。
だからちょっと期待した。
でもミステリーの内容だった。
荒木村重がなぜ謀反を起こしたか。
黒田官兵衛をなぜ幽閉したのか。
それこそ自分にとって謎なのだが。
そこには力点は置かれていない。
歴史小説と違うから仕方ないか。
伊丹の有岡城址。
行ってみたくなった。
折角この本を読んだ機会だから。
来週にでも行って来よう。