「見渡せば」が 「古今和歌集」に収められた素性法師の和歌を ベースに 柴田清照と稲垣千頴が作詞したものであった。と言うのは先日の ブログでお知らせしましたが では なぜ これが「むすんでひらいて」になったのか 気になって また 調べて見ました。
この「見渡せば」は小学生の歌としては 高尚すぎる内容であったため 明治時代後半には すでに歌われなくなっていたようです。
で この唱歌メロディを軍歌として利用できないか と目を付けたのが 鳥居枕 進撃の歌 として 作詞したものが 次!
見渡せば寄せてくる、敵の大軍 面白や。スハヤ戦闘(たたかい)始まるぞ。 イデヤ人々攻め崩せ。弾丸(たま)込めて撃ち崩せ。
見渡せば、崩れ懸る、敵の大軍心地よや。モハヤ戦闘(たたかい)勝なるぞ。イデヤ人々追い崩せ。銃剣つけて突き倒せ。敵の大軍突き崩せ
明治22年 「家庭唱歌之友」に 掲載されましたが この時点では 作詞者 鳥居枕 は 伏せられていました。 日清戦争が 終わった直後の明治28年には 戦闘歌として 作詞を明かしています。
見渡せば で始まる ふたつの歌詞。日本の美しい自然を表す 「見渡せば」。 かたや敵の大軍打ち崩せ と歌う戦闘歌。そして 今は 「むすんでひらいて」と歌うお遊戯歌。「むすんでひらいて」が作者不詳なのは 民衆からお遊戯の歌・童謡として生まれ変わったものだからではないかと 言う説もあります。
追加 フランスの啓蒙思想家であり また 音楽家でもあったルソーが 作曲したというのも ブログでお知らせした通りですが 原曲は歌劇「村の占い師」と言われています。終幕のパントマイムの音楽が「むすんでひらいて」の原型であると言われているようですが、「むすんでひらいて」のメロディーを探すのは 少々困難とか・・
いさやマッチ坊や