今でも時々観ることがある、2012年に放映されたドラマ「イニョン王妃の男」
韓国ドラマファンの女性は、嵌った人は沢山いるのじゃないでしょうか。
李氏朝鮮王朝 粛宗(すくちょん)治世、約300年ぐらい前の時代の若い武官が
現代の韓国ソウルにタイムスリップして、そこで知り合った女優と
恋に落ちるお話です。
粛宗は「トンイ」というドラマのチ・ジニが演じたあの王様。
粛宗治世で、一介の女官から後に側室最高位「嬪(ピン)」になった
朝鮮歴史上で三大悪女の一人「張禧嬪/チャンヒビン」(チャン・オクチョン)は
粛宗の臣下の南人(ナミン)派が側室に担ぎ出した、美貌と知略で男をたぶらかし
政治にまで介入した妖婦として有名です。
西人(ソイン)派が支持する仁顕王后は、この南人派によって
廃妃に追い込まれてしまいます。
しかし、チャン・オクチョンの悪女ぶりが目に余るようになり
王様から毒を賜り死を命じられ、正室イニョン王妃は復位します。
主人公のキム・プンドは、粛宗の臣下で、下女のユンウォルがブンドのために
お寺で書いてもらってきた「護符」(お守り)によって、反対派のミン・アムの手下に
殺されそうになる、危機一髪の瞬間に300年後の現代の韓国のソウルの
「景福宮(キョンボックン)」にタイムスリップします。
ここで撮影していたドラマ「新・張禧嬪」に、イニョン王妃役に抜擢されたばかりの
売れない女優のチェ・ヒジンと出会い、その後何度か過去と現代を往き来し
ヒジンとの仲もドンドン縮まって、恋人へと発展していくというドラマです。
お借りした相関図
キム・ブンド役を、歌手で俳優の長身でイケメンのチ・ヒョヌ。
女優チェ・ヒジン役をユ・インナ。
このドラマ撮影後、二人は実際に恋人同志に発展したという話題のドラマでした。
ユ・インナは、「最高だ イ・スンシン」という現代ドラマで、妹スンシンに対して
キツい姉役でした。同名のイ・スンシン(李 舜臣 )は、豊臣秀吉の時代
日本軍と戦って勝利した歴史上の英雄として有名。
「最高の愛 恋はドゥグンドゥグン」というドラマでは、ユ・インナは
気取ったタレント・女優のちょっと嫌な女の役柄。未だに観てないのですが
「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」などにも出ています。
ドラマでのチェ・ヒジンは「新・張禧嬪」の粛宗を演じる俳優役の
元彼ハン・ドンミンに浮気されたり、良いように軽くあしらわれたりする
ちょっと天然な役柄ですが、上目づかいの表情の甘え方など、女性側から見ても
愛くるしくて可愛い仔犬のようで、男の人はメロメロになるだろうなぁと
ユ・インナの女優さんとしての実力に釘付けになりました。
ブンドは、300年前の粛宗の時代の今後がどうなるのか知りたいと
ヒジンに図書館に連れて行ってもらい「朝鮮王朝実録集」を読んで
(正確ではないかもしれません)イニョン王妃の復位や
自分が謀反の罪を着せられて、済州島へ流されてそこで病没することなどを知ります。
過去では実際に流刑になり、出される食事にヒ素が盛られていることに気づき
難を逃れて、今度は現代の済州島にタイムスリップします。
現代に来る度にヒジンに助けられて過ごす中、家門の遺産の国宝級の刀を現金に換え
高級車をヒジンにあげて恩返ししたり、頭脳明晰、記憶力抜群の彼は
アラビア数字を覚え、車の乗り方もすぐ習得し、電話のかけ方も覚えて
現代の生活に馴染んでいき、次第に彼女と現代で一緒に生きていきたいと
思うようになっていきます。
しかしある時、ブンドがまた刺客に襲われて護符が半分に切り裂かれ
現代と過去に歪みが生じた為に、ブンドとヒジンの二人は、出会ったこと
恋人同士だったことなどの事実と記憶が全部消えてしまい
元彼ドンミンと以前のように公認の恋人同士に戻って
本人は違和感ない日常になってしまっています。
ブンドは現代に来ることができなくなってしまうのか、、、。
そんな日々の中ヒジンは、粛宗の時代の歴史考察を扱った
テレビドキュメンタリー番組のナレーションを依頼されます。
キム・ブンドという歴史上の人物の書いた文(ふみ)が残されていることが
ナレーションと共に披露されます。
また、ドキュメンタリーの別のロケーション「崇政殿」での撮影中
以前の記憶がない中ヒジンは、この時代の誰かに関わっていたような
何かを感じて涙が止まらなくなります。
追われる身で放浪を続けていたブンドが捕われて、崇政殿に現れる姿と
撮影中のヒジンとがオーバーラップするシーンに切なさが漂い
上手い手法で視聴者を惹きつけます。流石韓国ドラマだと思わせられました。
ドラマの最後どのように展開していくのか、、。
時空を越えた魅力的なラブロマンスドラマでした。
