〜かたることばが歌になる風になる〜

映画「ボヘミアン・ラプソディ」

映画のタイトルを何となく耳にしてはいたが、音楽仲間のクラリネットのゆかりさんが何度も劇場に足を運び、その度に涙を流したと言い、「ボヘミアン・ラプソディ」は絶対観に行ってというお薦めに促されて2月末に映画を観に行った。

心が震えるとはこういうことだろうか。魂を揺さぶられるとはこのことだろうか。
ボーカルのフレディ・マーキュリーの歌の虜になってしまった。観てきた後、映画のサウンドトラックと、モントレーのライブ映像のDVDまで購入して、レコードの時代の私は「すり減るように?」CDを聴いている 。


50歳代半ばの人は、queenはリアルタイムで聴いていた世代だそう。
少し上の世代になる私、だから「今頃 何ですか?」と言われそうだが、私のようにqueenのファン初心者が続出しているようだ。

リードボーカル、フレディ・マーキュリーの人生を描いたこの映画は、2010年に作り始めて8年かかったとのこと。

queenのことを全く知らないで観た最初は、主演のラミ・マレックの表情や仕草、ライブでのアクションが正直少し気持ち悪かった。
後で購入したDVDで本人を知って、あまりに酷似していてこの俳優さんの演技力に感服した。
ギターのブライアン・メイも本人かと思うぐらいよく似ている。俳優さんたちは元々楽器の演奏はできなかったが、特訓して映画の中では時々本当に演奏もしたらしい。

フレディはその性癖というか、彼の嗜好のために恋人とは別れ、バンド仲間とも一時離れる時期があったが、アフリカの飢餓を救うためのチャリティーショー「ライブ・エイド」に出演するために再び結束を固め準備していく。
事実とは違うようだが映画の演出だったのか、この頃彼はメンバーにエイズであることを告げた。
演奏するどの曲も素晴らしいが、彼の結末を知っているが故に、ライブ・エイドの本番で、ドソドミラーソ、ドソドミラーソと、ピアノのイントロで始まる「ボヘミアン・ラプソディ」が歌いだされ、曲のクライマックスに向かっていく頃から涙が流れて止まらなかった。

queenの音楽は当時のロックとしては珍しい、クラシック音楽、オペラなどの要素を取り入れ、録音の技術も駆使していて、メンバーの透明感のあるハーモニーが何とも心地良い。
エレキギターの爪弾くビートに乗って、疲れを知らない調子で強烈に突き進んでいく歯切れの良い歌も、バラード調のしっとりしたラブソングも、中音から高音が少し嗄れるフレディの声は、強烈なパンチにも優しい愛の歌にもなり心の中に染み渡るように入ってくる。
少しクネクネする動きも、こういうのがセクシーというのかもしれないと思ってしまったりする。私の好みではないが。
そして長いスタンドマイクを持って、脚長の白いパンツ姿でガッツポーズを決めると、それが何とかっこ良く見えることか。メンバー全員が知的でスッキリとスマートだ。大好きなファンにはたまらないのだろう。
ドンドンドン ドンドンドンと足を鳴らして始まる「we will we will rock you!」と歌われるあの曲が、このバンドの歌だったと初めて知った。


大阪万博で賑わいフォークソングが流行していた時代、1973年にイギリスからロックバンドqueenはデビューした。その後日本にやってきた時、羽田空港には3000人、多くの女性ファンが詰め掛けて、当の本人たちが戸惑ったというコメントをyou tubeの映像で見た。
この頃私は三男を産んで育てている子育てまっ最中だった。

1991年45歳でフレディーは亡くなった。
彼らの多くの曲の歌詞は、フレディーのこういう終わり方を暗示しているかのような内容だと解説している人もいる。
フレディーの歌を聴くたびに、こんなインパクトのあるアーティストを死後に知った私は、寂寞感に似た寂しさを徐々に感じている。残念でたまらない。

『We are the champions(伝説のチャンピオン)』(歌詞一部)
I’ve paid my gues Time after time 代償は払ってきた 幾たびも
I’ve done my sentence 罰を受けたこともあった
But committed no crime 罪はなくとも
And bad mistakes 酷い失敗も
I’ve made a few 何度か犯した
I’ve had my share of sand kicked in my face 屈辱を浴びたことも 当然あった
Bud I’ve come through だが 全て乗り越えてきた

We are the champions -my friends 我々は勝者なのだ 友よ
And we’ll keep on fighting 最後まで戦い続けるのだ
(続く)


『Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)』
Is this the real life これは本当のこと?
Is this just fantasy それとも幻想?
Caught in a landslide 地滑りに巻き込まれて
No escape from reality 現実から逃げられない
Open your eyes 目を開けて
Look up to the skies and see 空を見上げて 見て
(中略)

Mama, just killed a man ママ 人を殺しちゃった
Put a gun against his head 頭に銃を突きつけて
Pulled my trigger, now he’s dead 引き金を引いたら 死んじゃったよ
Mama, life had just begun ママ 人生は始まったばかりなのに
But now l’ve gone and thrown it all away でも 僕は全て捨ててしまったみたいだ

Mama… ママ
Didn’t mean to make you cry 泣かせるつもりは なかったのに
If I’m not back again this time tomorrow 明日のこの時間 僕が帰ってこなくても
Carry on,carry on as if nothing really matters このまま 暮らしを続けてね 何もなかったように
(続く)




活動を終了した「女声合唱団風」のこと、「コーラス花座」のこと、韓国ドラマ、中国ドラマなど色々。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「海外映画」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事