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犬の前庭疾患と眼振

2018年01月13日 21時01分00秒 | タイラ&テト

今日お話するのは、タイラの病気の話です。

病名
前庭疾患(前庭神経炎)

症状
眼振


もし同じような病気になったワンちゃんがいれば、
少しでも参考になるかなと思い記事にすることにしました。
また、この病気は健康なワンちゃんでも突然なってしまう事があるので
こんな病気もあるんだと頭の片隅に覚えておいて頂ければなと思います。

後半には、私が色々調べてもほとんどネットでも書かれていなかった
もしこの症状が起きた場合の対処方を、私とタイラの経験で書いています。
少し長くなりますが、よかったらお付き合い下さい

 

前庭疾患(前庭神経炎)ってなに
恥ずかしながら、私はタイラがこの病気になるまで全く知りませんでした・・・。
長年この仕事をしてきて、長年犬と共に過ごしてきましたが聞いたことのない病名でした。
シニア犬の場合は、老化現象の一つでもあるそうです。


簡単に説明すると・・・
耳の奥にある平衡感覚を司る器官に何らかの炎症反応が起こり、
発作(眼振症状)が出て、まっすぐ歩けない状態になります。
もうちょっとわかりやすく言うと、「目が回っている状態です。

人間で例えると、メニエール病によく似ています。

症状の重さは色々で、目が回るから酔ってしまい嘔吐する子もいれば、
まっすぐ歩けないどころか、横にゴロンゴロン転がってしまう子もいます
嘔吐・転がり両方の場合ももちろんあります。


疾患の原因にもよりますが、もし老化現象だとすれば、治療法が特にないこと。
でも命に関わる病気ではなく、時間が解決してくれます。

 

では、前庭疾患の発作の眼振(がんしん)とはどんな状態??
字の通り、眼球が振えるんです
しかもとんでもない速さで

 

これは、タイラの初めての眼振を記録したもので、
眼球が左から右(画面向かって右から左)に流れるように激しく動いています。
たまに縦揺れもあります。
眼球の動き方はその子によって違います、縦に動く場合もあるしグルグル回るように
動く場合もあります。
日を追うごとに眼振は良くなっていくのでご安心を

この病気を全く知らない飼い主が、この状態の愛犬を目の前にしたら
誰もがパニックになると思います
現に私もパニックで手が震えて何もできない状態で・・・
数分後ハッと我に返り、まだ開いてもいない病院に車を走らせました
(動画は病院から帰宅してからの撮影です。撮影日2015.8)

 診断結果は、おそらく「前庭神経炎」でしょう。と説明を受けました。

 

では、ここからが本題(対処法)
もし愛犬に発作(眼振症状)が起きたら、どうすればいいのでしょう
自分で言うのもアレですが、タイラの眼振は2年半のうちに4~5回ほどあったので
眼振についてはベテラン(?)と自負しております(笑)
私の経験をもとに書いてみますね

と、その前に「突然この病気は起きます」と最初に書きましたが、
実はタイラには前兆があったんです
発作が起きる前日の夜、部屋を歩いていると何度もペタンと尻餅をつくので
いつもと様子が違うなと思い、翌日病院に行く予定にしていました。
そして病院へ行く当日、準備をしていると足音がいつもと違うことに気付いて、
おかしいな~と眺めていたら突然座り込んで動かなくなり、そこから眼振が始まったわけです。
なので皆さんも日頃の愛犬の様子は、じっくりストーカー並に観察しておくことをオススメします

では話を戻しますね
発作(眼振症状)が出たらどうするべきか

まずは、飼い主さんが冷静になること
あんな状態の愛犬を前にすると気が動転してしまうと思いますが、
ワンちゃんはそれ以上に怖い思いをしています飼い主さんがしっかりしなきゃです。

食べ物はあげないこと。
目が回り、気分が悪くなって嘔吐する可能性があります。

そして病院にすぐに連れて行くこと

もし病院にすぐに行けない場合は
獣医さんに後で見てもらうことができるため、動画で眼振の様子を撮影する 
そして安静に出来る場所を確保する。
グルグル目が回るとワンちゃんもパニックになり、ゴロンゴロン転がりながらも動き回る子もいます。
ケージやクレートがあればそこに入れてあげるて下さい。
なければしっかり飼い主さんがワンちゃんをホールドして、動けないようにする。
どちらの対処法がいいかは、日頃愛犬に接している飼い主さんが一番知っていると思います。

後者のパターンは、タイラの性格的にとても有効でした
目が回るということは、視界がグルグルまわっているので
ワんちゃんは今までにない恐怖と対面することになります
自分の目が回っていることなんて解らないですからね
そんな時に飼い主がそばにいるということは、多少(いや、随分)安心できますよね

それから、そのグルグル回っている世界を見せないというのも有効でした
(これは、4回目の発作で発見したこと)
部屋を暗くして一緒に布団にもぐるんです。「一緒に」ってのがポイントですよ
ワンちゃんだけ暗闇にするのは、それはそれで不安になりますからね
そうするとタイラは、ついさっきまでグルグルの世界を見て怖くてブルブル震えていたのに、
真っ暗になると何も見えないので震えがピタッと止まりました

ここまでは、眼振が出てしまった直後にしてあげることです。



ここからは、病院に連れて行ったあとにしてあげることです。

病院に連れて行き、「前庭疾患(前庭神経炎)」と診断がくだると、
酔い止めの注射やステロイドの処方が出ると思います。
病院によっては安静をとるため、入院を勧めるところもあるかもしれません。

発作は時間(日にち)が経つにつれ少しづつ緩やかになっていきます。
最初は全く歩けれない、もしくは歩いても転がってしまっていても
少しづつ歩くことができてきます
と言ってもやっぱり真っ直ぐ歩けない状態なので、(人間に例えるとグルグルバットをした時みたいな)
もし転んでも大丈夫なように、硬い床らならクッションマット等を敷いてあげることをお勧めします。
階段などの段差も歩かせないようにして下さい。

眼振が治まってくるのは、個体差もあるともいますが
タイラの場合は2~3日で随分と良くなりました。
わかりやすくするとこんな感じ

発作初日、全く歩けない・歩いても転ぶ・眼振が酷い
眼振2日目、歩けるようになる・眼振が少し緩やかになる
眼振5日目、眼振が随分と穏やかになる

この動画は発作の翌日病院から帰ってきた時の様子で、随分良くなっています

ただ、タイラは症状が軽い方なのでこんなに回復すると期待はしないでくださいね
でも絶対回復はするので少し長い目で見守ってあげてください。
症状が治まったとしても、後遺症は残る可能性があります。
それは、斜頸(しゃけい:頭が傾くこと)です。
見方によっては、常に頭をかしげているように見えるので、ちょっと可愛いですけどね


前庭疾患の原因は、大きく分けるとこの3つが考えれます。
老化からくるものなのか(原因不明)
耳のトラブルなのか
脳のトラブルなのか
これはしっかりと検査をして、経過診断で診るしかありません。
タイラは耳のトラブルからくるものだったので、始めて眼振発症した時から
2年と半年の間に何度か眼振が起こってしまいました
そしてつい最近耳の手術をすることになり、ようやく眼振とサヨナラできたところです
耳の手術についてはまた、日を改めて記事にしますね

ではでは、今日のブログはここまで
長い間お付き合い頂いてありがとうございました~

※なぜか途中で文字が大きくなってしまいました・・・スミマセン。

追記(2019.7.5)

耳の手術のブログを書きました そちらも参考にご覧下さい。

ブログ記事 全耳道摘出手術 


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