中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

昭和34年の西門通り周辺

2018年04月18日 | 中華街(西門通り)

 昨日の記事で「酔仙酒家」が退去したあとのビルに、アミナコレクションの運営する「欧州航路」が入居することを書きましたが、この建物が建つ前は何があったのか気になり、手持ちの古い地図を引っ張り出してきました。
 
 これを一見して感じるのはバー・クラブの多さですよね。
 ピンク色に塗った部分が「酔仙酒家」のあった場所です。そこには「シルバーワゴン」というクラブがありました。
 右隣には「鳴海ホテル」。そういえば今はなくなってしまったけど、香港路にあった「明蘭餐庁」、あそこも以前はホテルだったし、最近消えた「オリエンタルホテル」といい、昔は中華街のなかにホテルがいくつかあったんだよね。

 さて、その鳴海ホテルの隣りはというと、なんと建設業「徳永組」がある。現在は不動産業をやっている「徳永リアルエステート」の前身だろうね。実際この場所には、今も新徳永ビルというのが建っているからね。

 その先を眺めていくと、新しい発見! 「横浜華僑基督教会福音堂」という名前があります。現在、蘇州小路にある、あの教会の前身なのでしょうかね。

 地図の上の方には、読みづらいかもしれませんが、「万両酒店」が見えます。20年くらい前まで現役で角打ちをやっていた酒屋です。

 左側中ほどに「思明楼」という文字があります。ここは現在、思明楼ビルが建っていますが、当時は、なんと、寿司屋だったんですねぇ。

 そこから少し下の方へ目を移すと、「復陽軒」が見えてきます。現在の「福養軒」です。
 その隣が食堂「富久屋」。食堂のあとにはビルが建ち、1階に「富久屋煙草店」があり、当時の名前が現在も残っています。「爾麗美術」のオーナーが建てたという話しも聞いたことがあります。

 その裏には焼き鳥屋もあったみたいですね。

 地図の左下の方には、有名なクラブ「レッドシューズ」が見えます。ここは現在、「ウィンドジャマー」があるところです。
 道路を挟んで向かい側にあったのが、これまた有名なバー「ストーク」。カウンターの中にピアノがあって、いつも生演奏をやっていたのを覚えています。 いつだったか火事になり、関内方面に移ったのですが、知らないうちに閉店していました。

 昭和34年というと西暦1959年。横浜は開港100年祭の年で、たいへん盛りあがっていたようです。
 そんな年に日本ではなにがあったのか、ネットで調べてみました。
 
 日本教育テレビ(NET、現・テレビ朝日)が放送開始。
 和製ポップス歌手「ザ・ピーナッツ」がデビューする。
 フジテレビジョン、毎日放送テレビ、九州朝日放送テレビが放送開始。
 「週刊少年マガジン」(講談社)、「週刊少年サンデー」(小学館)の同時創刊。
 「週刊文春」(文藝春秋)が創刊。
 皇太子明仁親王(今上天皇)と正田美智子が結婚、ミッチー・ブームが最高潮に。
 沖縄・宮森小学校米軍機墜落事故。死者17人、負傷者100人。
 マルタイが棒ラーメン「マルタイラーメン」を発売。

 そしてテレビで流行っていたのは……

スター千一夜/少年ジェット/まぼろし探偵/デン助劇場/番頭はんと丁稚どん/ヤン坊マー坊天気予報/七色仮面/ザ・ヒットパレード/ローハイド/東芝日曜劇場/頓馬天狗/おかあさんといっしょ

 懐かしいなぁ……


 昭和34年の西門通り周辺を大きな地図でご覧になりたい方は、こちらをクリックしてね。

 燃料・氷の販売店「関さん」や「岡野さん」があります。当時は冷蔵庫で冷やすのに使われていた燃料は氷でした。
 横浜中央病院がこんな場所にあったんですね。今は大きな駐車場です。
 今、マンションが建っているところにはレトロな建物が眼を惹いた「平和生命」もありました。
 ほかに気づいたのは、「保昌」「貸本屋」「駄菓子の青木」「チェッカース」などなど。

 よく見れば他にも多くの発見があるかもしれません。ヒマな方はじっくりと探してみてください。

 

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2 コメント

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こうしてみると (冬桃)
2018-04-19 14:55:24
いやあ、ほんとに日活アクションで観た「怪しくも妖しい中華街」ですねえ! 筒袖のチャイナ服を着た藤村有弘が、「〇〇〇あるあるよ」と目配せしていたに違いない!
返信する
Unknown (管理人)
2018-04-20 07:17:42
>冬桃さん
このコメントだけで当時の中華街の雰囲気が伝わってきます。
むかしは町に生活感があったのですが、今ではすっかり観光地化されてしまいましたね。
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