くろさん亭、おかわり

月とポッドキャストと見えないつながりと~月の立つ林で(青山美智子 著)

師走が近づくにつれて、いろいろと忙しくなっていき

ちょっと心のゆとりがなくなっていく、そんな気がする今日この頃。

そんな時には、殺伐とした推理小説よりも

ちょっと心がほっとできるような小説を選ぶことが増えます。

今日は月もきれいな夜なので、この本をご紹介♪

          

月の立つ林で(青山美智子 著)。

(猫のイラストに惹かれた、のも否めません・・)

この小説のモチーフは「月」と「ポッドキャスト」。

ちょっと不思議な組み合わせですが、読み終わってこの”ポッドキャスト”は

「顔も知らない人とのつながり」を見せるのになんて効果的だったのか、

と思ったわけですが。

この小説は家族や友人、自分のことで、心にモヤモヤとした不安を抱えてる

登場人物が、 登場し、少しづつつながっている連作短編です 。

「近すぎて見えなくなっている人とのつながり」と

「顔も知らない人とのつながり」。

これが巧みに紡がれて、心地よく読める小説です。

一年を振り返ると決して明るい話題ばかりではありませんでした。

海の向こうでは痛ましい戦争が続いているし、コロナも日常を変えました。

だからこそ、青山さんが生み出す物語に少し明るい未来を見出したいのかも。

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