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それが、この本「ひさいめし~熊本より~」
ウオズミアミさんという熊本在住の漫画家さんの作品です。
4月14日の前震発生のとき(←ウオズミさんは橋の上を自転車で走行中)から
4月16日の本震、そしてその後の被災生活をを丁寧に描かれた作品。
写真集のように、リアルではないけれど
可愛らしい絵柄ですが、そこにはあの震災からの生活が実に丁寧に描かれています。
ヘリコプターの音が響いていても、妙に静かだったあの日々。
ページをめくるたびに、いろんな想いが心に湧き上がります。
(水を求めて奔走した日々、うちも一緒でした)
今、あの日々を思い出そうとしても、どこか自分で記憶に封印しているのか
うまく思い出せなかったりします。
でも。
あのような時にも周りに優しくできる人たちがいたこと、これは実に素晴らしいことだったのです。
今回、この本を読み、涙があふれたのは、地震体験のフラッシュバックではなく
冒頭にでてくる
「ちょっとしかなかばってん」
と、見ず知らずのひとにもお味噌汁をふるまってくれるおばあさんのような
自分も大変なのに、他の人を思いやるひとびとの行動。
ああ、そうだった。
私も友人・知人にいろいろとお世話になったのです。
忘れてはいけない、大切なこと。
この本は、ある意味、人間賛歌とも読めます。
そして、あたたかい食の大切さもきちんと描かれています。
(非常時のごはん、大切なんです!そして大変参考になるレシピも)
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(ヤンさんへの愛情あふれるイラスト!)
ウオズミさんは、同居人の方と愛猫ヤンと被災。
ヤンさんのことは、同じ猫と暮らす者としていろいろと参考になることばかり。
猫はその子の性質により行動が違うとはいっても
備えをきちんとするのは一緒に暮らすニンゲンのやらなくてはならないこと。
しっかりと、しなくては。
※この本の収益の一部は熊本県への義援金となります。