わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

ぢいさんばあさん

2018-03-15 18:06:32 | べりーずりーふ
夫が退職してひと月が過ぎました。


ふと
鴎外の「ぢいさんばあさん」を思い出して。

昔 読んだときは、
ずいぶん気の毒なと思ったのです。

でも ひょっとしたら

伊織や るんのように、
離れてこそいなくても

日々の仕事や雑事に追われて
相手と過ごす時間は
そんなにはなかったかも。

あちこちの企業戦士や
そちこちの働く女たちと
そんなに かけへだった話ではないかもしれない。

そこで やっと

>るんは祖母をも息子をも、力の限介抱して臨終を見屆け、松泉寺に葬つた。

という一行を理解した。

状況にへこたれない
胸のすくような 生きざまを
鴎外は、伝えたかったんだな。

いまさらだけど。






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