「腐乱死体の匂いって、例えて言うとどんな臭い?」
と尋ねられることがある。返事に困る。何故なら、何にも例えられない臭いだからである。そもそも、臭いだけじゃなく、音・味・色など、五感で受けるものを代替的に表現し伝えるのは難しい。特に腐乱死体の臭いなんて、世間一般に似たような匂いがないからなお更である。とにかく、腐乱死体は臭い!としか言えない。
腐乱死体の臭いに興味のある人は割と多く居そうだが、どんな臭いなのか具体的に伝えられなくて残念だ(申し訳ない)。ちなみに、ウ○コや腐敗ゴミどころのレベルじゃないんで。
多分、代替物をもって腐乱死体の臭いを作ることも無理だと思う(やってみる意味もないが)。自分で試作して「こんな臭いでどうか?」とくれぐれも送って来ないように。
ちなみに、遺体からの臭いには死臭というものもある。私は死臭・腐敗臭・腐乱臭をレベル毎に分けて捉えている。通常の遺体は死臭がする。これも独特の臭いだが、我慢できないレベルではない(スタッフの中には死臭好きもいる)。腐敗臭はだいぶ悪臭なので、我慢できない人が大半であろう。腐乱臭ともなると、ほとんどの人がノックダウンだ。吐く人もいるかもしれない。
私の場合は、嗚咽は日常茶飯事で喉まで上がってきたことは何度かあるが、口から外へ吐いたことは一度もない。もともとこの仕事に向いていたのだろうか?
やはり、私には、慣れと防臭マスクが一番の防御となっている。防臭マスクといっても、消防や警察が使っているような高価で高品質のマスクではないので、着けてないよりはマシという程度のものである。
昔の友人に、
「トイレでウ○コをする時は口で息をすればいい」
という奴がいた。鼻に臭いを感じさせない工夫なのだろうが、どうも納得できない。特に特殊清掃の現場では、とても口で息をする気にはなれない。科学的な根拠はないけど、身体にスゴク悪いような気がするから。この気持ち分かるかな?分かるでしょ?
口で息をするくらいなら、鼻が壊れてもいいから鼻で息をしたい。これからも。
トラックバック 2006/06/15 09:34:13投稿分より
以前、ある学校で講義を聞かせていただいたものです。
ブログ、パンチきいてますねぇ^^
腐敗匂は確かにすごい。なんであんなことになってしまうのでしょうね。
むせるし、何より目に染みませんか?
トイレで口開けたら 湯気を…ォェ(笑)
いつも興味深く読ませて頂いています。
臭いについては私も興味がありました。
でも例えようのない臭いなのですね・・・
腐敗と腐乱の違いがピンとこなくて、
辞書で調べてました^^;
以前、飼い猫が持ち込んだ死んだ小鳥が、
室内の見えにくい所にあって、
変な臭いがしばらく気になっていたことがあります。
あんな小さい物でもそうなのだから、
人が1人死んで腐って崩れたら・・・
大変なお仕事だと思います。
ご飯食べながら読んでしまいました。
ちょっと気分が・・・・うぅ^^;
20人限定でプレゼントしてくれませんか??
あんなカンジかなぁ?と勝手に想像してます。
呼吸の件ですが、鼻でも口でもどうせ体内に入るので、たいして変わらないのではないかと(笑)
匂いは、嗅覚とは別に、
「そこに死体があるから・・・」
という視覚的な部分があるから
だとおもいます。
匂いだけでも十分ですが。
「死体からの匂い」これが
頭の中にあるからですねぇ~。