透き通るカクテルの中に見え隠れ自分の願望変われるとしたら
サンドリヨンシンデレラよりも私らしく変わらぬままに生きるのが好き12時を過ぎても消えず残るものグラスも液体も私も私で甘くてもさわやかでも切ない味サンドリヨンは私の人生だ魔法などいらないと言う強がりも時々は夢見るシンデレラになる
今日は久しぶりに友人とカフェに行った。メニューを見て目に留まったのがサンドリヨンというカクテルだった。不思議な名前だと思って注文してみた。サングリアみたいなフルーツ多めの飲み物かと思ったら、全然違っていた。透明でキラキラした液体がグラスに注がれてきた。ノンアルコールのカクテルだということだった。名前は「シンデレラ」から由来するらしい。40歳を過ぎて酒をやめた私にとって、ノンアルコールカクテルは嬉しい発見だった。酒は昔から好きだったが、体にも心にも良くないことは分かっていた。酒を飲むと自分を忘れられる気がしたが、それは本当の自分ではなかった。酒をやめてからは、自分と向き合う時間が増えた。自分はどんな人間なのか、どんな人生を歩んできたのか、どんな人生を歩んでいきたいのか。サンドリヨンを口に含んだ瞬間、驚いた。甘くてさわやかで、でもどこか切ない味だった。友人に聞くと、このカクテルはシンデレラの物語をイメージして作られたものだということだった。シンデレラは12時までに帰らなければならないという呪いにかかっているから、このカクテルも12時までしか提供されないらしい。12時を過ぎると、グラスも液体も消えてしまうそうだ。私はシンデレラの物語に思いを馳せた。シンデレラは魔法で変身して王子様と踊ったが、12時になると元の姿に戻ってしまった。でも王子様はシンデレラを忘れずに探し回り、ガラスの靴で彼女を見つけ出した。そして二人は幸せに暮らしたとさ。私もそんな風に変わりたいと思ったことがある。自分の姿や性別や性癖や年齢や境遇が変われば、もっと幸せになれるのではないかと。でも私はシンデレラではない。私はサンドリヨンだ。12時を過ぎても何も変わらない。グラスも液体も消えずに残る。私はそのままの自分で生きていくしかない。それが現実だ。でもそれが悪いことだとは思わない。私は私でいい。私はサンドリヨンでいい。このカクテルのように、甘くてさわやかで、でもどこか切ない味がする。それが私の人生だ。
流れる水
自分らしく生きる
信念貫く
プロジェクトは
水の泡
半年かけて
文化施設作る
ボスと対立
妥協せずに
仕事終わる
価値観と
方針が合わない
中止になる
ショックと安堵
入り混じる
文化に興味
小説家でもある
仕事にやりがい
でもそれだけじゃない
楽しみもある
ゲイだけど
それを隠さない
恥じることもない
自分の感性を
曲げない
