なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

開脚前屈

2021年07月14日 | 

を10年以上やってきて、最近、顎と腹の皮が地面に到着するようになった。 成程、やってみるもんです。

 目的は、股関節の柔軟性を上げる、なんですけど。その目的は、馬ってことね。

 馬に乗るって、西洋馬術をやりたくば、とにかくバレエの2番&4番プリエができなくちゃダメ。西洋人の体の使い方はバレエに集約されてると思うんですが、膝が外旋できないと、馬術で拍車を使えない。日本の和式の乗馬だと拍車が存在しないが、これは、鐙を見れば分かる。

これは洋式と和式の鐙の絵で、上が洋式で、これに足先を突っ込んで載せて足元を確保する。和式は鐙がそのまま「足置台」になってるので、足全体を載せることができる。

 西洋人は革製長靴を履くのと、股関節が簡単に外旋できる傾向があるから、シンプルな鐙&拍車、日本人は股関節が外旋しづらい&草履ってことで、拍車という道具自体を思いつかなかったってことだろうなあ。

 今でも日本人の大半は股関節ガチガチで、そのまま馬に乗っちゃう&無理やり拍車を使おうとするもんで、拍車で馬の腹をごりごりこじってしまう。ので、拍車傷ができちゃって、可哀そうに横っ腹の皮膚が裂けて出血してしまう馬までいる。ま、一種の虐待ですな。にもかかわらず、指導員が「馬は痛みなんか感じないから大丈夫」ってバカな事を言ってのける、のが日本の乗馬業界のレベルです。ホント、サイテー

 拍車なんか、この10年近く使ったことないんですけど(ハミなしで乗ってるとそんなもん不要です。お馬さんが勝手に動いてくれる)股関節が柔軟でないと、結局馬の上で姿勢が保てない。あと、膝関節の外旋ね。これができないと、馬をトングみたいに足で挟み込んじゃう。別にそれだって乗れないわけじゃないけど。これやっちゃうと、全身がガチゴチ、とてもじゃないけど「癒し」だの「姿勢が良くなる」だの、一般的な「乗馬の効果」なんかに繋がりっこない。

 こうした人間側の準備もせんと馬に乗るから落馬しやすいんですよね。日本の乗馬&馬術の現実は、自分はなんもせんと馬にばっか文句言う、対馬パワハラが常態化してるってことで、その結果、馬が暴れて事故、となる。プロテクターなんぞ買わせるよりか、「人間側の準備」について、きっちりさせた方がいいと思うんですけどねえ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 生ごみ | トップ | 組織委員会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事