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誰に向かうでもなく、ただ大声を張り上げても、ポジティブな興味で足を止める人は少ないでしょう。
自分が話しかける相手はしっかりと定めましょう。
さて、考えるべき2つ目の条件は「隣に並ぶ商材」です。
競合商品の事?と、そう思われたでしょうか?もちろん競合も含みます。が、文字通り、隣に並ぶものが何かを想定してみるという事になります。
◀群は注目されるが個は埋没する
さて、考えるべき2つ目の条件は「隣に並ぶ商材」です。
競合商品の事?と、そう思われたでしょうか?もちろん競合も含みます。が、文字通り、隣に並ぶものが何かを想定してみるという事になります。
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【選択肢は“必ず存在”する】
最初に前提を確認します。
一切、他を考えず、常に全て決まったものだけを買う。そうした人はいないでしょう。
選ぶのが面倒なので、大体買うもの、行く店は決めている。そうした人でさえ購入体験全体を通してみれば、実に多くの場面で何らかの選択を経て購入を判断し、そして決定しているはずです。
逆に、あれこれと比較検討し、最も納得できるものだけを購入するという人もいるでしょう。
さて皆さんはどうでしょうか?
少なくとも買い物が楽しい!と感じた経験は誰にでもあると思います。
では「買い物の楽しさ」の本質とは何でしょう?
まずは自分の要望に相応しい選択肢を見出し、複数を比較、検討して最も満足できる商品を決める。いろいろ見て、試して、期待するメリット(ハッピー)を得た自分を想像する。それが買い物の楽しさではないでしょうか?
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つまり買い物(全ての商材)には、必ず他に選択肢となるモノ・コトが存在すると思われます。
そしてその選択肢の存在が、お客様にとっての豊かさに通じているのだと考えられます。
ではこの前提を踏まえ、「競合」という事を考えましょう。競合とは何でしょう?
【うちの商材に競合はない?】
もしかすると、そう考える事業者さんは意外と多いのかもしれません。
何故なら、過去、数多の国内事業者さんのプロモーションを拝見してきて、正しく競合を意識していた企業さんが稀だったからです。
そしてその選択肢の存在が、お客様にとっての豊かさに通じているのだと考えられます。
ではこの前提を踏まえ、「競合」という事を考えましょう。競合とは何でしょう?
【うちの商材に競合はない?】
もしかすると、そう考える事業者さんは意外と多いのかもしれません。
何故なら、過去、数多の国内事業者さんのプロモーションを拝見してきて、正しく競合を意識していた企業さんが稀だったからです。
商材の独自性を強く推し、他に比較して勝る。そうした主張を希望する場合が多かったように思います。
ひょっとすると皆さんにも、そうした独自性の主張があったりするでしょうか?
ひょっとすると皆さんにも、そうした独自性の主張があったりするでしょうか?
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ここで改めて、私たちが考え進めている事を思い出して下さい。
3秒以内で。
その独自性の訴求は、行き交うお客様の足を止め、商材に目を向けさせるでしょうか?
製品、パッケージ、POP、陳列方法、広告…いずれにしろ、秒で伝わり、お客様の注目を得られそうですか?
競合意識分布図の「1」エリアの、さらに右上にマッピングされる商材なら、あるいは可能かもしれません。
さて、皆さんの商材はどのエリアにありますか?
そして隣に並ぶ商材はどのエリアにあるでしょう?
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隣(記憶を含む)に並ぶ商材を想定して、何を訴えかけるべきか?を考えてみましょう。
どれだけ優れた独自の仕様や性能、造りへのこだわりも、全てはお客様が商材に気づいた後でなければ伝える事は叶いません。
そして競合とは、何も類似、代替品ばかりではありません。
前回投稿では知育玩具を例として取り上げましたので、踏襲して考えてみます。
現実的には、親が知育玩具を買い与えたいと考えても、子供が興味を示さなければ購入判断は厳しいものになります。
その場合、競合するのは図鑑や、自然に親しむキャンプになるかもしれません。
親は子供の知育(教育)が目的だからです。
また祖父母が購入者の場合は、ゲーム機やゲームアプリ、あるいは服やスニーカー、商業施設のイベントになるかもしれません。
祖父母は孫に喜んでもらう事が目的だからです。
どれだけ優れた独自の仕様や性能、造りへのこだわりも、全てはお客様が商材に気づいた後でなければ伝える事は叶いません。
そして競合とは、何も類似、代替品ばかりではありません。
前回投稿では知育玩具を例として取り上げましたので、踏襲して考えてみます。
現実的には、親が知育玩具を買い与えたいと考えても、子供が興味を示さなければ購入判断は厳しいものになります。
その場合、競合するのは図鑑や、自然に親しむキャンプになるかもしれません。
親は子供の知育(教育)が目的だからです。
また祖父母が購入者の場合は、ゲーム機やゲームアプリ、あるいは服やスニーカー、商業施設のイベントになるかもしれません。
祖父母は孫に喜んでもらう事が目的だからです。
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すなわち御社製品を選択しなかった際に、お客様が選ぶ他のモノ・コトはその売場以外にも存在します。そしてこれらも全て競合なのです。
実のところ、競合は誰に何をどう訴求するかで変化します。
知育玩具を子供ではなく、高齢者に向けた脳トレツールと訴求すれば、競合はまったく違う相手となります。
【隣に並ぶとは?】
競合を含めて、売場には必ず隣に並ぶ商材があるはずです。競合になり得ない商材でも、可能な範囲でこれを想定します。
例えとして知育玩具・・・いえ、もう少し具体的にブロックを考えてみましょう。
競合意識分布図にマッピングします。
実のところ、競合は誰に何をどう訴求するかで変化します。
知育玩具を子供ではなく、高齢者に向けた脳トレツールと訴求すれば、競合はまったく違う相手となります。
【隣に並ぶとは?】
競合を含めて、売場には必ず隣に並ぶ商材があるはずです。競合になり得ない商材でも、可能な範囲でこれを想定します。
例えとして知育玩具・・・いえ、もう少し具体的にブロックを考えてみましょう。
競合意識分布図にマッピングします。
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今、売場にはLブロックとRブロックがあります。
見ての通り、Lブロック一強と言える状況ですが、売場も取扱うからにはRブロックも等しく売りたいはずです。
なので、もろに競合するこの二つを並べるような事はしません。
Lブロックは専用の棚を作り、Rブロックは離れた別の棚にパズルや積木と一緒に置きます。
専用棚はお客さまにLブロックを強く訴求できます。
一方、Rブロックはパズルや積木を検討するお客様の選択肢の一つとして注目を得る可能性が生まれます。
パスタを買いに行って、横にパスタソースやチーズやワインが見えると、つい手を出したくなりませんか?
つまり関連商品として陳列すれば、注目を作れるという事です。
◀世界的なシェアを持つ強力な競合
見ての通り、Lブロック一強と言える状況ですが、売場も取扱うからにはRブロックも等しく売りたいはずです。
なので、もろに競合するこの二つを並べるような事はしません。
Lブロックは専用の棚を作り、Rブロックは離れた別の棚にパズルや積木と一緒に置きます。
専用棚はお客さまにLブロックを強く訴求できます。
一方、Rブロックはパズルや積木を検討するお客様の選択肢の一つとして注目を得る可能性が生まれます。
パスタを買いに行って、横にパスタソースやチーズやワインが見えると、つい手を出したくなりませんか?
つまり関連商品として陳列すれば、注目を作れるという事です。
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しかし、Lブロックには隣に並ぶ商材がないのでは?
実体としては確かにそうなりますが、比較的知名度があり、よく似たデザイン性を持つDブロックや、12歳以上を対象としたNブロックなどが、お客様の記憶や購入体験にあるかもしれません。
つまり単独の売り場では、常にお客さまの記憶や購入体験が商材の隣に並ぶ事になります。
「商材が置かれる環境」を可能なかぎり想定しましょう。
もちろん全ての状況を事前に確定できる訳ではありません。
重要なのは「想定する」という事です。
前稿の「それを欲する人」もそうですが、初手から正確な設定など誰にも出来ないと思います。
結果として、想定と違えば、何が?どの程度?どう違ったのか?を知る事が出来ます。
ただし想定の無いまま幾度同じ事を繰り返しても、成果を上げるための正答は決して得られず、場当たり的な対応となります。
店舗データの取得も、解析もより確度の高い想定を得るためのものです。
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プロモーションはコミュニケーションですから、一方的に自分の事を発信するのではなく、お客さまや売場、そして隣に並ぶ商材を知ることから始めましょう。
“彼を知り己を知れば…”の故事ではありませんが、相手と自分が解れば絶対に負けはありません。
「隣に並ぶ商材」が見出せたら、そこから訴求を考え、認知の壁を超える武器としましょう。
壁の攻略編その2では「隣に並ぶ商材」について考えてみました。
競合や隣にあるモノ・コトを想定するという事は、お客様の意識を、そして皆さん自身の買い物体験を考えるという事になると思います。