本・垣谷美雨 「七十歳死亡法案、可決」

2012-04-12 06:47:43 | 図書館本 読書備忘録 
                      図書館本 

         七十歳死亡法案、可決

 内容(「BOOK」データベースより)
2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。

 あと何年と決まっていたら・・・我慢できるかも。終わりがわかっているから。でも、自分もあと何年なの。

賛成か、反対かと問われたら・・・どうかな?
 
寝たきりの私だったら、もういいから。そうして下さい。さっさとして下さい。今すぐに。と、大賛成。でも希望する人だけね、個体の状態なんか人それぞれなんだから。それでも生きていたいって人、きっといると思うから・・・たぶん。それにしても2年は待たなくてはならないの。

読んでいて、姑は潔かったな~と今更だけど姑の息子を褒めてあげた。

もう、長くはないしこれだけ生きれば十分。こんな姿で生きているのは耐えられない。

ここから飛び降りたら死ねるかしら? あー無理ですね。骨折くらいじゃないですか~。それに下の駐車場の車見て、高級車ですよ。弁償なんてことになったら、あなたの息子が・・・じゃぁ屋上! あーそれも無理ですね。屋上には行けませんから。では、さっさと殺して! と、医師にも私にも懇願したのに誰も殺してくれないから、断食をした。

が、そこは病院。治療する意思がないのならお家に帰っていただくしか・・・ この状態で帰れだと? 無理っ!ヤダ!と言ったのは私。

食べないのなら点滴!でも点滴抜いちゃって困るんですけどっ!て、以前私が注意されたことがあった。でもまた点滴になった。そしてやっぱり引き抜いてシーツは血だらけ。手に負えないからお家の方来て下さい。お家の方って私ね。

こういうところには書けない事情がありますのでね。。。その後割りとすぐに、行きたくてしょがなかったあちらの世界に旅立ちました。

私も、もしこういう事態になったなら、延命拒否 余計な事はしなくてよし! 胃ろうなんかもってのほか。すんなりあちらに送り出してもらおう。
私はおばあちゃんになって口からものが食べられなくなったら、それが終わりだと思っているから・・・

あっちの世界に行くとやわらかくなるそうだから・・・ふにゃふにゃになった姑に会ったら、絶対にお義母さんみたいな人にはなりたくないって思っていたけど・・・お義母さんのまねっこして来ーっちゃったぁー。と、言ってやろう。
あっちの世界なんかあるわけ無いでしょ!と、日頃から思ってはいるけれど・・・

第一章 早く死んでほしい
出たぁー! 口は出すけれど、手もお金も出さない輩。私だったら言うな~
「じゃぁご自分でおやり下さい。ご自分の親なのですから~嫁の私は他人です。」と・・・

第二章 家族ってなんなの?  第三章 出口なし  第四章 脳天気な男ども  第五章 生きててどうもすみません  第六章 立ち向かう明日 ・・・ と、つづく

東洋子がブチ切れるまでこの家族何もせず。特に夫は・・・このおやじばかじゃない?

途中まで  自分勝手な家族に憤慨しながら読んでいた。

のちに現れる家族以外の登場人物によって、いいぞー!って展開になっていくのだけれど、いいあじだしているなぁ~と思ったのは、一流大学を出て一流会社に入社したのにポイッとやめてしまい、あっさり引きこもりになってしまった長男の正樹とその同級生達。
その同級生には、引きこもりたくても引きこもれない事情ってもんがあったんだ・・・ と、びっくり。そんな会社で働くな!と、救い出したね。

この法案は可決されています。2年後に施行を控えて・・・国民の意識が変わります。行動を起こします。

おもしろかった。 イッキヨミ 


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