作品紹介・あらすじ
岡品記念病院に赴任してきた研修医の新実一良は「できるだけ何もしない」病院の方針に戸惑う。延命治療、がん検診、禁煙に認知症予防。医療は医者の自己満足なのか?生と死のあり方を問う医療小説!
読書備忘録
そう、もうそうなったら何もしなくていいの・・・🏥
一良がオカシナ記念病院に勤務して気づいたことは、日本のあちこちで高齢化率が高くなっているのは、若者が減っているからではない。高齢者が不自然に長生きをしているからだ。
岡品院長は、多くの人は、医療の現実を知らないから、悲惨な状況になってから、やらなければよかったと後悔する。近代医療は治癒と延命ばかり追い求め、死にゆく人への配慮に欠けている。この島は特別ってこともあるけれど、昨今こんな思いをしている人もいる。
百まで生きて、生活が自立している人はごくわずか。自分じゃ何もできない。歩いてトイレに行ける人ってどれくらいいるんだろう?もっともそれでもお世話を喜んでしてくれる人がいるのなら!本人もまだ生きていたい!というのならいいのです。大きなお世話・・・私はとっとと無の世界に連れて行ってもらいたい口だけれど、夫にはどんな姿になっても生きていてほしいと、キモイこと言っちゃいましたが・・・今はね、今は正直に思います。まったく自己中で飽きれますが、もし夫が私と同じ考えだったら、迷わず焼きます。
書かれていることはそうそうと、そうでしょ?と思う事ばかり・・・
患者様などと口先で患者を大事にしているふりをするが、実際には医療の都合ばかりを優先する病院があるのは、弟がすい臓がんでガン専門病院で受けた医者からの言葉で証明できる。
病気になった時に良いお医者に当たることを願うばかり・・・
研修医一良が東京に帰る時院長は言った
「東京でふつうに働きたいなら、ここの医療は全部忘れたほうがいいぞぉ」
と大声で・・・