りゅういちの心象風景現像所

これでもきままな日記のつもり

照手姫/榎神社

2011-01-29 13:11:24 | 照手姫・小栗判官
本当に小さい神社で、中央に見える小さなヤシロが社屋ということになります。地元自治会が支えているらしい。
注目すべきは境内の榎。異彩を放っています。
明治に植えられたということで樹齢は百年ほどですが、この榎にはいわれがあって、その二代目ということで大切にされている様子。
照手姫の伝説にまつわる榎なのです。



相模原に伝えられる「伝説」として、おそらく一番有名なのが照手姫と小栗判官をめぐるお話だと思うのですが、実は、僕もあんまりよく知りません。
あちこちで調べてはみるのですけど、決定版とよべる資料になかなかいきあたらない。市では、照手姫にまつわる(といわれている)土地のあたりを緑化事業として整備したりしているのですが、その大元になっているはずの二人の恋物語については、見やすいカタチでまとめられていないようでして、なんとも片手落ちの印象が拭えません。
きっと、博物館あたりに「博士」と呼びうる方がいらしゃったりするのでしょうけど、そういう研究が日の目を浴びるのはいつになることか。。。

昔から伝えられている伝承にいろいろ付け加えらたものが多いらしく、見つかっているお話にはいくつものバリエーションが存在するらしい。
いちばんまとまっていて、いちばんメジャーなのが近松門左衛門の手による(とされる)「当流 小栗判官」という脚本で、これはいまにも歌舞伎や浄瑠璃などで伝えられているそうですが、まずはそのあたりから調べてみようと思っているうちに、なんだか時間が過ぎてしまいました。



照手姫と小栗判官の物語は、僕が察するに「イザナギ・イザナミ補完計画」的な匂いがするのです。ちょっと熊野信仰にもつながる話でもある。なんといっても「黄泉」からよみがえる話でもありますからね~。近松とされる脚本も、たぶんなんとなく近松だろうっていう理由で参考文献扱いになっているし、「オリジナル」と目される事件にからむ証言は散乱しているし。。。で、正体がつかみづらい話ではあるのですが、筋書きはいかにも日本らしいラブストーリー。それゆえ、歌舞伎、浄瑠璃、義太夫で繰り返し上演されていると見える。
ちょっと見かけは「ロミオとジュリエット」に近いのですけど、死んでから甦る、そこからが真骨頂らしいので、「ロミオとジュリエット」の結末からさらに奥があるわけです。
江戸時代の庶民の心もちに叶うラブストーリーはなかなか単純にはいかないみたいですね。


いい機会なので、これ、もうちょっと調べてからいろいろ書こうと思っています。




照手姫/横山丘陵緑地





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