komezouの写真と自転車生活

ライフワークの風景写真と趣味の自転車について

父 と TRIP 35

2014-08-02 02:04:36 | ETC・・・
ここに書いて良いか?悩みましたが・・・想いは通じるのでしょうか?

30日に脳幹出血で昏睡状態になってしまった父。
直ぐ栃木の病院へ向かいましたが、既に話す事は出来ずでした。
もう一度父の声が聞きたいと思い、ちょっと父との事を書かせて頂きます。

丸山 暁鶴 これが書家である父の雅号です。

先生からの説明で、もう回復する事はないと言われ、自分の中で父との想い出が駆け巡りました。
両親との栃木での生活よりも21才で神奈川へ出て来た自分は既に53才、神奈川での生活の方が長くなってしまっていて、電話では話しをしていましたが会うのは年に数回だけ。
寂しい思いはさせなかっただろうか・・・弟が栃木にいてくれたお陰で自分で考えた事が余りなかったかも知れません。
二人の弟達も同じ様な事を考えていると思いますが、個々に違う父との思いがあるかと思いますが・・・

父の多彩な趣味のお蔭で、いろいろな所で貴重な経験をさせて貰った事。
バイオリン、クラシックギターと習い事もさせて貰い、史跡調査や神社仏閣観覧、そして今で言うトレッキング、山遊びに川遊び、自然とのふれあい。
写真との出会いも父の趣味から始まった事でした。
最初のカメラを買って貰ったのが11才の夏。
OLYMPUS TRIP 35 自分の原点であるこのカメラは、今も目の前にあります。
迷った時には原点に「このカメラを父に買って貰い、自分の写真人生が始まった」とカメラを見る度、いつも夜遅くまで書の研究をしていた父に励まされている様な気持ちにさせてくれます。
日々精進・・・何事にも探究する心が大切だと言う事を、父の生き方で学んで来ました。

自分は書家でも芸術写真家でもありませんが、高校時代に写真の道に進みたいと言った事に、学校の先生には散々反対されるましたが、両親ともに反対される事なく背中を押してくれたのも父でした。
初めてカタログに写真が採用された2代目ステージアのティザーカタログ・・・素直に喜んでくれた覚えがあります。
そして最近ではR35 GT-Rのカタログやウェブカタログでも・・・そして発表時に放送され一瞬ですが写真を撮っているのが写った「ガイアの夜明け」。
いろいろ真剣に話しが出来る様になったのは、40才を過ぎた辺りだったかな~?

このカメラ見ているといろいろ思い出します。

自分の強みである「何事にもチャレンジと言う姿勢」・・・これは写真に対してだけではなく、小さい頃から両親に教えられた事だったんだな~って、今思えばそんな気がします。
だから52才にして、ダウンヒルバイクにチャレンジ・・・昨年・・・丁度1年前にダウンヒル中に転倒骨折した時、母や弟には止める様に言われましたが、電話口で心配しながらも笑ってくれたのは父でした。

闘病生活になる前までは母と二人で旅行を楽しんでと、子供の私から見ても仲の良い夫婦で、この様な夫婦になれればとカミさんと話しています。
ここの所食欲も出て参りまして、「また二人で旅行に行きたいね」と母に言っていたそうです。

神奈川での生活がある事と、自宅では義母の介護もあるので、母と弟に父の看護を託すしかなく父の耳元で「ありがとう」と言って戻って来ました。
出来る事ならもう一度目覚めて、声を掛けて欲しいと思いつつ、母と弟も思っている筈。
奇跡って起らないのかな~?

「お父さん、頑張って!」