学びて行う者は 食うに困らず
池田隼人は大蔵省出身の内閣総理大臣で、昭和30年代に活躍した。
20才代の人には古い人で知る人も少ないだろう。
説明を加えると、日本の高度成長経済に腕を振るった日本の総理大臣である。
日本人を豊かにする、と言って国民を率いた人。
同時に、国民皆保険・皆年金制度の運用が始まるときに政権を率いたことでも知られる。
思い出すのは、
「働かざる者 喰うべからず」
のフレーズで、働けば日本人は豊かになるという事から勤労国家日本を標榜した。
これを令和の時代風に表現すれば、
「学びて行う者は 食うに困らず」
であり、学ぶことと実行する人はこれからの時代に活躍する。
ここで学ぶとは、学校で優秀な成績を残す事ではない。
先ずは社会人として自分を活かすための学びがある。
次に会社での仕事においてお客様や業者から学ぶ。
同時に会社の窓から見える社会から学ぶ。
最後に学問で、これは事にあたった時に足りないものを独学(逆勉)するか、プロに学べばよい。
これらの学びの成果をひと言で言えば、
右へ行くか、左へ行くか、迷ったときにジャッジが出来る学びである。
学ばない場合には自ら時代に落ちこぼれるか、有能な人が離れていくか、のどちらかである。
努力して社会性と学問を身につけた人から見れば、パフォーマンスとQOLが著しく下がる人と組むわけがない。
具体例で言うと、以前は会社の方針と情報を握っていた上層部からの命令で社員が動いていればよかった。
現代は情報を顧客に近い人が持つようになったから、
「こうしろ」
と言われても、
「そうではなく、こういう事が現実に起こっています」
と言えなければ、正確な現場情報を上層部に伝えることが出来ない。
そもそも情報に階級はないし、一次情報は死守すべきものだから、これができない組織はすでに時代遅れである。
つまり儲けられない。
人気を著しく失う(ビッグモーター、ダイハツ等)も同じだ。
人が寄らなくなる。
まっとうな人は組織を去る。
つまり現在は「小さな”まだら”」だが、地下でゲームチェンジが進行しているのである。
自然淘汰ではなく、その変化スピードは何倍も速い。
結局は、社会と学問から学び続けた人が上位に躍り出る。
そのためには新たなチャレンジが必要だが、それの成功率は低い。
この矛盾を勘案すると再チャレンジが奨励される社会にならざるを得ない。
チャレンジしないコストの方が大きくなったからだ。
それが奨励されなければ、プレーヤーからその組織なりコミュニティを見捨てる。
やってもやっても、愚かな人の愚かな評価しか得られなければ
「阿保らしい」
と思うのはごく自然なことだ。
それらを経て万人にランクアップと、成功へのチャンスの機会が与えられる社会がつくられるだろう。
再チャレンジの機会を何回でも行使できる社会到来である。
(それに気づかないのも自由ではあるが)
だから、
「21世紀は知識社会である」
と言ったピータードラッガーの言葉を噛みしめてほしい。
この知識社会の知識とは、どこかの本に書いてある知識ではない。
つまり経験から得たものを混ぜ合わせ、生き抜くために使える無尽蔵な資源を「知識」と呼ぶ。
あるいは「体得した智慧」のことと言ってもよい。
具体的には、課題を目の前にして、今ここにある問題への判断力と実行力発揮の二つが核だ。
智慧の行使は運をも呼ぶ。
つまりあなたの全部がこれからの勝負である。
さて来年の干支は「甲辰」。
成功という芽が成長して形を整えていく年だそうだ。
未来は未知なのだから100点を狙わず、75点満点で行動する心のゆとりも大切だろう。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
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