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再認識、いや、再々認識 (「H」です)
2011-02-20 10:56:43
「……問題文に示された具体的事実が持つ意味や重さを的確に評価することが求められているが、事実の持つ意味や重さを考慮せず、漫然と問題文中の事実を書き写すことで『事実を摘示し』たものと誤解している答案や、事実の持つ意味や重さについて不適切な評価をし、あるいは、自己の見解に沿うように事実の評価をねじ曲げる答案もあり、これらは低い評価となった。……」(法務省HPより引用・平成21年度新司法試験論文式試験採点実感(刑事系のうち刑法に相当する部分・http://www.moj.go.jp/content/000006461.pdf

私は法務省から毎年発表される①出題趣旨と②採点実感を精読していました。
上記引用部分は②の一部です。
毎日、起きてから最初にやることは①と②を読むことでした。
「問題文に示された具体的事実が持つ意味や重さを的確に評価すること」こそが司法試験で求められていることは理解していました。
毎日、呪文を唱えるように音読していました。
書き写したり、持ち歩いたりと、①と②は試験突破のアイテムとして活用していました。

しかし、前提となる「事実の持つ『意味』や『重さ』を考慮」することができていませんでした。
「意味」とは問題文に書かれていることが法的にどのように問題となるのかということ、「重さ」とは法的な問題においてどれくらいの割合を占めるのかということです。
これらの「意味」と「重さ」を試験の現場でミスしてしまうと他で挽回するのは難しく、不合格の可能性が高まります。
重要な論点についてはたくさん書き、重要でない論点はあっさり書くということができないと点数が低くなってしまいます。
私はこれらのミスをやってしまいました。

次に、「事実の持つ意味や重さについて不適切な評価」をしてしまいました。
故意の認定で使う部分を作為義務の認定で使ったり、その逆で使ったりと評価が不適切でした。

そして、刑法のみならずその他の科目においても試験委員(答案の採点者及び作問者をいいます)の最も批判する「自己の見解に沿うように事実の評価をねじ曲げる答案」を書いてしまいました。
最新判例等を知っていることを答案上に表現するという試験委員が全く求めていないものを自分の思い込みで評価の対象となると考えてしまいました。
現場で逃げてしまったことが原因です。
現場で自分に自信を持つことができなかったことが原因です。
現場で試験委員に対してけんかを売る態度(問題文無視の勝手な妄想)をとったことが原因です。

自分の弱点について、旧司法試験を受験していたときから認識していました。
法科大学院在学中も認識していました。
試験当日も認識していました。

それでも自分の弱点が試験の現場で出てしまいました。

今日の文演第3回目において、再認識することができました。
具体的事例を通じて説明を受けることができましたので、記憶に残る形で再認識することができました。
自分の弱点から逃げないことが大切であることを再認識することができました。
この再認識を試験当日まで維持します。
逃げない自分を文演で作り上げます。

いつもありがとうございます。
あと5回よろしくお願いします。
 
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