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なおしのお薦め本(18)一流魂a

 クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。文字数がgooブログの1回の量を超えますので、2回に分けて投稿します。 

 一流魂 反逆スピリッツのススメ

           月刊サーカス編集部

 これは、50人の仕事師たちの言葉が詰まったインタビュー本です。登場するのは、小沢一郎、井筒和幸、永井豪、齋藤孝、高橋がなり、橋本徹、明和電気、藤田晋、伊藤勤など。 

 一冊に50人ですから、一人あたり3ページから9ページの掲載量となっています。これで本人の真意が伝わるのかどうかわかりませんが、短い話し言葉の中に、光る言葉がちらばっていることは確かです。ちなみに、月刊CIRCUS20代・30代の男性向けの雑誌です。

 では初めに、小林よしのり氏(漫画家)の発言から引用します。

 「今の若い人たちが問題なのは、やっぱり人に慣れてないってことだと思うよ。インターネットばっかりやってたり、孤独な趣味にハマってたりね。そういうところからは何も生まれないと思う。やっぱり仕事にしろ人生にしろ、人と人との関わりの中でしか絶対生きていけないんだから。だから、どれだけ周りの人間と深く話せるか。人を恐れてはいかん。男だろうと女だろうと上司だろうと、相手に興味を持って、興味津々って感じで接していけば、向こうだって悪い気はせんもん」

 次に、西和彦氏(元アスキー社長)のお金についての発言から。

 「お金を、たくさん使って、すっかり無くなった時にわかったけど、お金は儲けてナンボではなく、使ってナンボのもの。大切なのは、いくら稼ぐかではなく、何にどう使うかです」

 次は、姜尚中氏(政治学者)の人生論です。

 「自分の願いに対して多くの人に共感を持ってもらい、自分が亡き後にも、その願いを誰かが必ず受け継いでくれるであろうという確信を持てたとき、ようやく人は自分の人生に満足できるんじゃないでしょうか。それが理想の生き方だろうし、そう確信を持って死ねるのならば、それがすなわち理想の死に方だと、最近思うようになりました。

 僕の願いは、日朝、日韓の融和を通して東アジア地方の共同体が確立できないか、ということです。昨今の韓流ブームなどもその気運を高めるいいきっかけになると見ています。もちろん、越えなければならない過去の恩讐という壁もありますが、その懸け橋になることが在日二世として生まれた自分の使命じゃないかと考えているんです」

 次は、笑福亭鶴瓶氏(タレント)のプロ論です。

「こないだあるお座敷で一緒になった知り合いに『鶴瓶さん、落語できるんですか?』って言われましてね。ちょっとカチンときましてね、その場でやったろうやないかいと。すぐさま人情噺を一席演りましたよ。

 聞かはった人、笑って最後泣いてましたね。あんな場で結果出すのは、キッチリしてないとようできません。その場の空気を読んで話選んだり言葉変えたりして、ごまかしごまかし笑いを取るのもプロだけど、どんな状況でも同じセリフ、同じトーン、同じ間合いで間違えず笑いを取るのもプロ。同じプロでも後者の方が段階は上でしょうね、だんだんと僕はそれができるようになってきている」

 次は、福井晴敏氏(作家)の語る「守るべきもの」論です。

 「死ぬ直前になって、恥ずかしくない人生だったと思いながら死ねるような人間でありたいとは思う。守るべきものといったらそこでしょうね。まずは自分自身がどうあるべきか。家族や恋人だとかは、その後に付随してくるものだろうと思っています。かつて守るべきもの、誇りといえば『国』でしたが、今、それは個人の中にあります」

 次は、北村龍平氏(映画監督)の日本人論です。

 「日本は、自分でチョイスして自分で決める、という能力が、たぶん世界で一番欠如した国だと思う。タレントが泣きましたってコメントを付けたら小説が何百万部も売れる。読みたい本なんて自分で決めろ。タレントが泣いたからって読むんじゃないよ、と僕なんかは思う訳です」

 次は、山本譲司氏(元国会議員)の言葉です。

 「受刑者であれば誰もが体験すると思うんですが、出所しても自分は社会に適応できないんじゃないという強烈な劣等感に悩まされるんです。私もそんな出所コンプレックスで、コンビニに行くのもイヤで、引きこもり状態の生活が1年くらい続きました。

 だから、この何だかわからない不安を一度きっちり文章にして総括してみることが必要だったんです。

 獄中では日記をこまめにつけていましたし、妻子とやり取りした手紙も膨大にあったので、自分を取り戻すために少しずつ書き出したんですよ。そもそも永田町にいたときは、ずっと酒に酔ってたような、何だか自分が自分でなくなっちゃって、“政治家”を演じているという感じでした。その酔いを刑務所で徹底的に醒まされましたね」

 「私は、獄中で障害のある囚人たちの世話をする仕事に従事してたんですよ。自分でも用を足せないで垂れ流してしまうような障害者の方たちのね。このような重い障害のある人たちが、罪を犯して刑務所に居るということは大変なショックでした」

 「刑務所には本当にあらゆる生い立ちの人がいます。“社会の縮図”なんですよ。議員時代に、私に接してくる人たちというのは、私に一面的な顔しか見せてこなかった。自分もそんな中でいい気になっていたんですね」

 「昔の議員仲間と飲むとね、『おまえ、刑務所に入って変わったな』と言われるんです。気持ちがおおらかになりましたね。人の失敗が気にならなくなったというか。だって、刑務所は失敗した人ばかりの集まりでしたから。『おまえも入ってみるか? 人生変わるよ』って冗談で言ってみるんですけど(笑)。

 ぼくが獄中で学んだこと? そうだな、一度立ち止まることで本当に大切なものっていうのが見えてきたよね。人間がより近い存在になったというか。ぼくの場合は、それがたまたま刑務所という場所だったんだよね」  -続く-

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