昔書いたエッセイシリーズ
直さない。
「下から燃える」
小学校四年生
下から燃える
小学校4年生の頃、毛内君と中畑君とオレと3人で
エロ本を買う計画を立てた。
みんなでお金を確か200円位ずつ出し合って、学校が終わってから
ファミランで待ち合わせした。
ファミランとは、正式名称ファミリーランドと言って、
小学校の近くにあるゲームセンターだ。
当時のゲームセンターと言えば、まだ今のゲーセンほど
明るいイメージは無く、小・中・高校生のバカの吹き溜まりであった。
特にこのファミランは、ボロイ建物の割に中は広く、照明は暗いと言う
怪しげな雰囲気に満ちていた。
(オレは素でパパと妹を連れて、日曜日にそこに行ったことがある。)
オレタチはその「ファミラン」で待ち合わせをして、その後
藤田組通りへ行きエロ本を手に入れる計画をたてた。
その通りにある流行ってなさそうな、小さい家族経営的中華料理屋の横に
それはあったのだ。
銀色の光を反射するシートが貼られた、エメラルドグリーンの
エロ本自動販売機だ。この自動販売機で僕たちはエロ本を手に入れる
計画を立てたのだ。
作戦はこうだ。まず三人で通りの沿いに隠れる。
んでジャンケンで負けた奴から順番にエメラルドグリーン販売機まで
さりげなく歩いて行き、すばやく200円をいれる。
この瞬間歩みを、なるべく止めないようにして事を済ませなければならない。
なぜなら、通りの車や他の大人歩行者などに
小学生が昼間にエロ本購入しているのがばれて怒られたら
この計画はすべてアウトになってしまうからだ。
それを三回繰り返し
最後の三回目の奴がエロ本を回収するという安易な作戦だ!
小学生三人組の俺達は色んな意味で興奮しながら
計画が実行に移された。
まず、毛内が200円を握りしめて金を入れに行った。
オレと中畑は、10メートルほど離れた道の角で見守る。
片側1車線の寂れた田舎町の、何でもない気候の午後。
毛内はまるで、塾に行くかのような冷静さを装い、エロ自動販売機を
通り過ぎるか通り過ぎないかの瞬間、素早くコインを流し込んだ。
しかしもう100円を入れなくてはならないので、結局立ち止まって
普通に金を入れる。がオレタチは本気だ!
そんな中途半端な間の事など誰も突っ込まないのだ。
毛内は俺達の待っている方へ帰ってきた。その顔は子供よりも
子供らしい笑顔であふれていた。
オレはやり遂げた!と言っているようだった。
バトンはおまえ達に渡したぞ!と言っているようだった。
次はオレの番だ。大人に見つかって怒られるかも知れない。
学校にばれて、女子にスケベと罵られるかも知れない。
パパにばれてしまって
「お金が無かったのか?」
と微妙にずれている質問をされるかも知れない。
緊張は極限に達する。しかしオレはそう言う時、逆に冷静になれるという
妙な癖というか、自己暗示的な性格を持っていた。
全てのスイッチを切り、もう一人のオレがジョイスティックで
操作するかのように、スムーズに動くのだ!
その時のオレは多分、小学生生活の中で一番冷静だっただろう!
まるでオレは任務を遂行する子供スパイだ。
リチャード・キール(007の歯が金属の男)に襲われてもオレは
咄嗟の判断力で、彼の歯をかいくぐりベッドで待っている美女の前に現れ
「ワインを選ぶのに手間取ってね!」などど小じゃれたジョークを言ったり、
もしくは「君は美女だから、ビジョビジョ!」と3回冷静に言うことも出来ただろう。
オレは少し緊張して通りへ出た。
生ぬるい海風が青森の藤田組通りを抜ける。
相馬町から流れ込む干した魚の匂いが
オレの脳を軽く揺する。
「おもむろに」という言葉をもっとも体現している挙動で
まずはエロ自動販売機まで歩いた。
そして通り過ぎざまに100円をカチャリと流し込む。
更に何食わぬ顔で10メートルほど歩いてから
完全に、おもむろにUターンする。
そしてもう100円をポケットから取り出し、
右手の親指と人差し指に軽く挟み込んだ。
最後の作業だ。金を入れる投入口、
闇銀色の縦線とオレの手で挟み込んだ100円の座標が重なる。
「今だ!」と思い100円を入れようとするが、線とコインがずれて「カス!」
っと間の悪い音を立てる。頭が真っ白になり立ち止まる。
そしてまぶしい顔で普通にお金を入れた。
自動販売機に金を入れる行為に、これほどの神経を使うのを、
何もバカらしく思わないぜ!小学生だから。
そして最後は中畑だ。
中畑は金を入れて購入する本のボタンも押さなくてはならない。
中畑は冷静に金を入れボタンを押した。
そしてゴトンと鈍い音と共にそれは中畑の手に持たれ、
そのままスムーズに彼の上着内へとスライドしながら、
オレと毛内の元へと戻ってきた。作戦成功だ!
「見よう」「見よう!」
大きな事をやり遂げた。
オレタチが大人だったなら、冷えたビールで乾杯していたことだろう!
観賞場所はファミランの2階だ。
この時のファミランは2階にあり、鉄の溶接床を
入り口から反対へと行くと、
誰も来なさそうな「ファミラン粗大ゴミ置き場」みたいな場所があった。
そこで僕たちは買ってきたエロ本を読んだ。
まず表紙をみんなで見た。
雑誌名は忘れたが、初め数ページがグラビアでカラーの写真で
真ん中は、エロ記事のような読み物になっていたと思う。
オレタチがまず一番初めに驚いた事は
表紙に書いてあったキャッチコピーだった。
今でも僕ら3人のトラウマに
なっているであろうその言葉が、表紙の見出しに載っていた。
本の内容は全然忘れてしまったのだが、そのキャッチコピーだけは、
今だに覚えている。それはこう書かれていた。
「下から燃える」
オレタチは(オレは?)その言葉に、興奮した。
写真よりも興奮したのだ。
意味が分かって興奮したのではなく。
意味が分からなくて興奮したのだ。
小学4年生のオレには女が欲情する事自体が理解不能だったのに、
そう言う事柄を暗喩的に
「下から燃える」と言われてもよく解らなかったのだ。
「意味が分からず興奮した」というのは、きっとこういう事だそれは
大人の世界のリアルな真実さに触れたからなのだ。
大人の世界で、男と女がハダカになって何かするという行為は
きっと肉体だけじゃなく、精神もむき出しという原始的な行為だろう事を、
オレは無意識にその言葉から感じ取っていたのかも知れない。
人間は動物であると言うリアルさを、
恐怖と共に初めて感じ取ったからかも知れない。
エロ本には「下から燃える」という文字が書かれている!
文字=言葉 によって人にショックを与えるという事。
そして女はナゼ下から燃え出さなくちゃならないのか?!
オレタチは3人でエロ本を見ていた。そしてオレは突然
こんなのは見ちゃいけないんだ。と思いたがっていた。
今思えば、それは毛内と中畑に、オレは純真なんだ!と言うことを
アピールしたかった一つの形だったのかもしれない。
本を数ページめくった頃、オレは見るのを止めた。
そして毛内と中畑に言い放った!
「こんなエロ本見るくらいなら、
見滝さん(当時好きだった女子)に
スキって言われた方がいい!」
一瞬時間が止まった。マンガの吹き出しでいうなら、みんなの吹き出しが
「・・・・・」となっていた感じだ。
オレも自分でしゃべった後、なんか違うなと思っていた。
でも小学生だから
バカだから、あまり深く考えていなかった。
見滝さんは同じクラスの女の子だ。僕は彼女のことが好きだったのだ。
純粋さをアピールいるつもりのオレだが、何のことはない。
エロ本を見て、欲情してきたオレが好きな女の事を思いだしたと言う、
ただのエロ少年スタンド発動状態だ。
オレが一番イヤらしく欲情していただけだった。
そのエロ本は、ファミランの2階に隠していたが、
季節の移り変わりと共に、いつの間にか忘れ去られていった。
オレはその後、小学5年生とかの頃「あすなろ」という小さな本屋さんで
スーパー写真塾などエッチな本を買っていた。
ただある日店のおばちゃんに、「あんたまだ子供でしょ!ダメ!」と怒られて、
その本を元の場所に返して、ちょっとソフトなエロ本をまた選んで持っていったら
「困ったわねえ・・。」と呆れられたことがあった。
その後その店でジャンプを買ったときに万引きと間違われて、
店から出るとき手首を強く掴まれた。
その後その店で、ファミコンの中古販売を始めたので
その時にも行ったりしたが
オレ行くなって!呆れられた時点で、と思う。
今、オレの部屋の棚にはエロビデオが結構人に見せたら、
驚かれる位に並んでいる。
しかも一段目は永久保存。
二段目は貸してもいいやつ。
三段目は売るやつ。とか半端仕分けまでしている。
子供がそろそろ物心が付くので、
目に留まったらやばいかなと思って片付けた結果がこれだ。
もし子供がオレのビデオの題名を見たら、どんな気持ちになるだろうか。
「まきちらし小便露出ツアー」なんて題名を読んでしまった日には、
青森の真夜中の吹雪のように、重く冷たいショックをうけるのだろうか。
それともいつかオレとそんなツアーに行ってみたいと思い、
精神の深い何処かで
厚いエロ本の雪像を積み上げていくのだろうか。
いつの間にか、なのに意識的に時は流れる。
エロ本に印字されていた「下から燃える」という言葉は
男の欲望と願望であった。
俺はゲームセンターの二階でエロ本を見る前までは、
セックスの意味を知らずに
見滝さんを好きだった。
セックスを象れなかったのだとしたら、
それは純粋な愛情だったのだろうか。
もしそうだとしたら
オレはゲーセンの2階に君を隠した事を忘れられるだろうか。
直さない。
「下から燃える」
小学校四年生
下から燃える
小学校4年生の頃、毛内君と中畑君とオレと3人で
エロ本を買う計画を立てた。
みんなでお金を確か200円位ずつ出し合って、学校が終わってから
ファミランで待ち合わせした。
ファミランとは、正式名称ファミリーランドと言って、
小学校の近くにあるゲームセンターだ。
当時のゲームセンターと言えば、まだ今のゲーセンほど
明るいイメージは無く、小・中・高校生のバカの吹き溜まりであった。
特にこのファミランは、ボロイ建物の割に中は広く、照明は暗いと言う
怪しげな雰囲気に満ちていた。
(オレは素でパパと妹を連れて、日曜日にそこに行ったことがある。)
オレタチはその「ファミラン」で待ち合わせをして、その後
藤田組通りへ行きエロ本を手に入れる計画をたてた。
その通りにある流行ってなさそうな、小さい家族経営的中華料理屋の横に
それはあったのだ。
銀色の光を反射するシートが貼られた、エメラルドグリーンの
エロ本自動販売機だ。この自動販売機で僕たちはエロ本を手に入れる
計画を立てたのだ。
作戦はこうだ。まず三人で通りの沿いに隠れる。
んでジャンケンで負けた奴から順番にエメラルドグリーン販売機まで
さりげなく歩いて行き、すばやく200円をいれる。
この瞬間歩みを、なるべく止めないようにして事を済ませなければならない。
なぜなら、通りの車や他の大人歩行者などに
小学生が昼間にエロ本購入しているのがばれて怒られたら
この計画はすべてアウトになってしまうからだ。
それを三回繰り返し
最後の三回目の奴がエロ本を回収するという安易な作戦だ!
小学生三人組の俺達は色んな意味で興奮しながら
計画が実行に移された。
まず、毛内が200円を握りしめて金を入れに行った。
オレと中畑は、10メートルほど離れた道の角で見守る。
片側1車線の寂れた田舎町の、何でもない気候の午後。
毛内はまるで、塾に行くかのような冷静さを装い、エロ自動販売機を
通り過ぎるか通り過ぎないかの瞬間、素早くコインを流し込んだ。
しかしもう100円を入れなくてはならないので、結局立ち止まって
普通に金を入れる。がオレタチは本気だ!
そんな中途半端な間の事など誰も突っ込まないのだ。
毛内は俺達の待っている方へ帰ってきた。その顔は子供よりも
子供らしい笑顔であふれていた。
オレはやり遂げた!と言っているようだった。
バトンはおまえ達に渡したぞ!と言っているようだった。
次はオレの番だ。大人に見つかって怒られるかも知れない。
学校にばれて、女子にスケベと罵られるかも知れない。
パパにばれてしまって
「お金が無かったのか?」
と微妙にずれている質問をされるかも知れない。
緊張は極限に達する。しかしオレはそう言う時、逆に冷静になれるという
妙な癖というか、自己暗示的な性格を持っていた。
全てのスイッチを切り、もう一人のオレがジョイスティックで
操作するかのように、スムーズに動くのだ!
その時のオレは多分、小学生生活の中で一番冷静だっただろう!
まるでオレは任務を遂行する子供スパイだ。
リチャード・キール(007の歯が金属の男)に襲われてもオレは
咄嗟の判断力で、彼の歯をかいくぐりベッドで待っている美女の前に現れ
「ワインを選ぶのに手間取ってね!」などど小じゃれたジョークを言ったり、
もしくは「君は美女だから、ビジョビジョ!」と3回冷静に言うことも出来ただろう。
オレは少し緊張して通りへ出た。
生ぬるい海風が青森の藤田組通りを抜ける。
相馬町から流れ込む干した魚の匂いが
オレの脳を軽く揺する。
「おもむろに」という言葉をもっとも体現している挙動で
まずはエロ自動販売機まで歩いた。
そして通り過ぎざまに100円をカチャリと流し込む。
更に何食わぬ顔で10メートルほど歩いてから
完全に、おもむろにUターンする。
そしてもう100円をポケットから取り出し、
右手の親指と人差し指に軽く挟み込んだ。
最後の作業だ。金を入れる投入口、
闇銀色の縦線とオレの手で挟み込んだ100円の座標が重なる。
「今だ!」と思い100円を入れようとするが、線とコインがずれて「カス!」
っと間の悪い音を立てる。頭が真っ白になり立ち止まる。
そしてまぶしい顔で普通にお金を入れた。
自動販売機に金を入れる行為に、これほどの神経を使うのを、
何もバカらしく思わないぜ!小学生だから。
そして最後は中畑だ。
中畑は金を入れて購入する本のボタンも押さなくてはならない。
中畑は冷静に金を入れボタンを押した。
そしてゴトンと鈍い音と共にそれは中畑の手に持たれ、
そのままスムーズに彼の上着内へとスライドしながら、
オレと毛内の元へと戻ってきた。作戦成功だ!
「見よう」「見よう!」
大きな事をやり遂げた。
オレタチが大人だったなら、冷えたビールで乾杯していたことだろう!
観賞場所はファミランの2階だ。
この時のファミランは2階にあり、鉄の溶接床を
入り口から反対へと行くと、
誰も来なさそうな「ファミラン粗大ゴミ置き場」みたいな場所があった。
そこで僕たちは買ってきたエロ本を読んだ。
まず表紙をみんなで見た。
雑誌名は忘れたが、初め数ページがグラビアでカラーの写真で
真ん中は、エロ記事のような読み物になっていたと思う。
オレタチがまず一番初めに驚いた事は
表紙に書いてあったキャッチコピーだった。
今でも僕ら3人のトラウマに
なっているであろうその言葉が、表紙の見出しに載っていた。
本の内容は全然忘れてしまったのだが、そのキャッチコピーだけは、
今だに覚えている。それはこう書かれていた。
「下から燃える」
オレタチは(オレは?)その言葉に、興奮した。
写真よりも興奮したのだ。
意味が分かって興奮したのではなく。
意味が分からなくて興奮したのだ。
小学4年生のオレには女が欲情する事自体が理解不能だったのに、
そう言う事柄を暗喩的に
「下から燃える」と言われてもよく解らなかったのだ。
「意味が分からず興奮した」というのは、きっとこういう事だそれは
大人の世界のリアルな真実さに触れたからなのだ。
大人の世界で、男と女がハダカになって何かするという行為は
きっと肉体だけじゃなく、精神もむき出しという原始的な行為だろう事を、
オレは無意識にその言葉から感じ取っていたのかも知れない。
人間は動物であると言うリアルさを、
恐怖と共に初めて感じ取ったからかも知れない。
エロ本には「下から燃える」という文字が書かれている!
文字=言葉 によって人にショックを与えるという事。
そして女はナゼ下から燃え出さなくちゃならないのか?!
オレタチは3人でエロ本を見ていた。そしてオレは突然
こんなのは見ちゃいけないんだ。と思いたがっていた。
今思えば、それは毛内と中畑に、オレは純真なんだ!と言うことを
アピールしたかった一つの形だったのかもしれない。
本を数ページめくった頃、オレは見るのを止めた。
そして毛内と中畑に言い放った!
「こんなエロ本見るくらいなら、
見滝さん(当時好きだった女子)に
スキって言われた方がいい!」
一瞬時間が止まった。マンガの吹き出しでいうなら、みんなの吹き出しが
「・・・・・」となっていた感じだ。
オレも自分でしゃべった後、なんか違うなと思っていた。
でも小学生だから
バカだから、あまり深く考えていなかった。
見滝さんは同じクラスの女の子だ。僕は彼女のことが好きだったのだ。
純粋さをアピールいるつもりのオレだが、何のことはない。
エロ本を見て、欲情してきたオレが好きな女の事を思いだしたと言う、
ただのエロ少年スタンド発動状態だ。
オレが一番イヤらしく欲情していただけだった。
そのエロ本は、ファミランの2階に隠していたが、
季節の移り変わりと共に、いつの間にか忘れ去られていった。
オレはその後、小学5年生とかの頃「あすなろ」という小さな本屋さんで
スーパー写真塾などエッチな本を買っていた。
ただある日店のおばちゃんに、「あんたまだ子供でしょ!ダメ!」と怒られて、
その本を元の場所に返して、ちょっとソフトなエロ本をまた選んで持っていったら
「困ったわねえ・・。」と呆れられたことがあった。
その後その店でジャンプを買ったときに万引きと間違われて、
店から出るとき手首を強く掴まれた。
その後その店で、ファミコンの中古販売を始めたので
その時にも行ったりしたが
オレ行くなって!呆れられた時点で、と思う。
今、オレの部屋の棚にはエロビデオが結構人に見せたら、
驚かれる位に並んでいる。
しかも一段目は永久保存。
二段目は貸してもいいやつ。
三段目は売るやつ。とか半端仕分けまでしている。
子供がそろそろ物心が付くので、
目に留まったらやばいかなと思って片付けた結果がこれだ。
もし子供がオレのビデオの題名を見たら、どんな気持ちになるだろうか。
「まきちらし小便露出ツアー」なんて題名を読んでしまった日には、
青森の真夜中の吹雪のように、重く冷たいショックをうけるのだろうか。
それともいつかオレとそんなツアーに行ってみたいと思い、
精神の深い何処かで
厚いエロ本の雪像を積み上げていくのだろうか。
いつの間にか、なのに意識的に時は流れる。
エロ本に印字されていた「下から燃える」という言葉は
男の欲望と願望であった。
俺はゲームセンターの二階でエロ本を見る前までは、
セックスの意味を知らずに
見滝さんを好きだった。
セックスを象れなかったのだとしたら、
それは純粋な愛情だったのだろうか。
もしそうだとしたら
オレはゲーセンの2階に君を隠した事を忘れられるだろうか。
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