ラッキーの面会日。
夕方に行く予定でしたが、お昼前にTさんから電話。
なんでも、ラッキーのことを前から聞いていたTさんのお知り合いのボランティアさんが「どんな様子?」と聞いてきたようで、Tさんがラッキーの状態を伝えたら「うちで面倒見ようか」と。
その相談を受けて、私は「いやいやいやいや、もうあのラッキーの姿は希望持てないよ、ちゃんと伝えてよ」と念押し。
Tさんもその辺は正直に伝えたと。
それでも元気になるまで面倒見てくれると。
じゃあ、一応病院に行ってラッキーの状態を見てみてから…ということで、Tさんとそのボランティアさんはすぐに病院へ。
私は内心「あのラッキーの症状見たら、無理だって思うんじゃないかな…」と思っていました。
そして、面会中のリアルタイムでTさんからラインで状況報告が送られてきたんですが…
ん?
んん!?
んんん!??
ラッキー、目が開いてる!?
身体起こしてる!?
意識ちゃんとある!?
「え、何がどうした!?」
「わからん(笑)」
我が目を疑いました。
私が面会に行った時と、全然様子が違うじゃないかーーーっ!
このラッキーの姿を見て、ボランティアさんはすぐに連れ帰ってくれることになりました。
しかも都外!
投薬も点滴も自宅でやってくださるそうで、すでに地元の病院で耳の塗り薬も処方してもらってるとか!
2人で「奇跡だ!奇跡が起きた!」「ラッキーはやっぱり幸運の持ち主だったんだ!」と大喜び!
ボランティアさんは、帰宅してからすぐにラッキーの様子を知らせてくれて、写真や動画もたくさん送ってくれました。
他にもたくさんの猫を保護している方のようですが、ラッキーは自宅に置き、1日付きっ切りで献身的に看護してくださいました。
弱っているとはいえ、ラッキーもボランティアさんに全てを委ねているようで、抱っこしてもらったり、添い寝してもらったり、いっぱいの愛情を注がれてる様子が伝わってきました。
ナデナデされて気持ちよさそう…
ボランティアさんは、ラッキーの耳を見て『扁平上皮癌』ではないかと思ったそうです。
病院でハッキリ診てもらったわけではないけれど、薬を塗ってる時に奥に腫瘍のようなものが見えたとか。
こちらの病院でも「腫瘍の可能性もある」とは言われていたけど。
虐待→野生動物に襲われた→腫瘍
ラッキーの片耳の原因は、ここに来てようやく「癌だったのか…」という1つの答えに。
『扁平上皮癌』って予後がかなり悪いんですよね。
早期発見出来ていたら…ってボランティアさんは悔しがってたけど、私がラッキーを見つけた時にはもうかなり進行してたと思う。
そのうち顔の方も腫れて来たようで、水分を飲む時に詰まるような感じにもなってきたらしく、それでもラッキーからは「食べたい」「生きたい」という気持ちが伝わってきて「精一杯面倒みます」と言ってくださいました。
私たちも免疫力アップのサプリを送ったりしました。
でも急にラッキーの報告が止まってしまい、なんとなく嫌な予感がしていました。
そして「8月21日に息を引き取りました」と連絡が…
ボランティアさんは、亡くなった後にラッキーの身体をシャンプーで綺麗にしてくださいました。
最初は「回復したらそちらに戻します」と言ってくれていたんですが「もううちの子みたいな気がして…」と言ってくださり、火葬も全てお任せすることになりました。
私も看取った人が本当の飼い主だと思っているので、有り難くお願いしました。
ラッキーもきっとその方が嬉しいはず。
送った花に囲まれたラッキー。
とても立派な祭壇と棺で見送ってくださいました。
ラッキーは今、ボランティアさんの元にいます。
ラッキー、本当に頑張って生き抜きました。
一時は、ラッキーをあの時保護したのは、ラッキーの痛みや苦しみをただ引き伸ばしてしまっただけではないかと、保護が良かったことなのかずいぶん考えました。
それでも、あのままならただ野垂れ死んでいただろう1匹の薄汚い野良猫が、たくさんの方の力を得て、保護から43日も生き、最後には深い愛情を受けて手厚く見送ってもらえたことは、なかなか起こり得ないことでもあるし、ラッキーが名前の通り、自分で幸運を引き寄せていたのだろうとも思えて…
ラッキーは、推定7〜8歳。
その歳まで去勢手術もしてないということは、人間に面倒をみてもらったことがなかったのかもしれません。
おそらくうちの地域の猫ではありません。
病気や空腹でフラフラになりながら、たまたまあの場所に行き着いて倒れていたのでしょう。
私だって「両耳切られて血が出てる猫がいた」って情報があったから、あの日あの時あの場所を偶然訪れてラッキーを見つけたわけで、最後くらいは野良猫ラッキーにも人の愛情を…という、まるで神様に誘導されたかのような展開には、ラッキーとの不思議な縁を感じるんです。
名ばかりの飼い主として私とTさんがラッキーのためにしてあげられたことは治療費の支払いくらいですが、捕獲に協力してくれた方、預かりボラさんを紹介・仲介してくださった方、預かりボラさん、病院の皆さん、看取ってくれたボラさん、カンパしてくださった方々…
直接的にも間接的にも、ラッキーのために多くの人が力を与えてくださいました。
ラッキー。
本当にキミはラッキーだったね。
もっと早く出会えていたら…とか、もっと早く保護出来ていたら…とか、どうしても思っちゃうけど、それは全て結果論。
その時のベストを皆で悩んで考えて、結果的に最後に優しい人の元で過ごせた数日間は、これまでの過程があったからこそ。
ラッキー、次は野良猫として生まれ変わって来ちゃだめだよ。
オジイやラッキーのことを思うと、やっぱり野良猫はいない方がいいです。
可哀想です。
これからも月命日の21日には、遠くからラッキーに手を合わせたいと思います。
ラッキーさん、ホントに、幸せな最期で、
涙が出ます🥲
先日の写真のラッキーさんは、
見るのも辛い姿でしたけど、
今日の、目力の強いラッキーさんは
見違えるくらいの生命力を感じます‼️
ラッキーさんのご冥福をお祈りします。
こんばんは🌃
azukarinekoです。
命はいつかは終わるもの。
どう終わるかはそれぞれ。
ラッキーくんは、孤独に野垂れ死ぬことを望んでいなかったのかもしれませんね。
誰かに助けを求めていて、皆さんにたどり着いたのでは。
私も保護して数時間で亡くなったバロくんという行き倒れの野良猫さんのことを今も思います。
あのまま静かに逝きたかったのかも。
それを保護依頼を受けたからと、病院で救急医療を受けさせて、苦しみを伸ばしただけだったかと。
でも、ラッキーくんは最後に安住の地にたどり着き、僅かな時間とはいえ可愛がられて嬉しそうでしたね。
幸せにしたいと思う心があれば、ラッキーくんに幸せをプレゼントできるものなのですね。
携わった皆さん、お疲れ様でした🙇
素敵な人たちに看取られて良かったです
いろいろと 最後まで面倒見てもらえて
ハッピーエンドとはなりませんでしたが
納得できました。
励みになります。
ラッキーの猫生は過酷だったと想像出来ますが、思いがけず人の愛情を受けて最期を迎えられたことがせめてもの慰めになるかと、身勝手ながら感じております。
虹の橋の向こうでは、病気も空腹もなく、のびのびと走り回っていてほしいです。
そこに遭遇したのが私で良かったのかはわかりませんが、少なくとも優しい預かりボランティアさんの元で命を終えられた縁には繋げられたのかなと。
バロくん…助けてもらった優しさはきっと伝わってたと思います。
私達も「ラッキーはどうしてほしいんだろうね」と何度も泣きながら自問自答してました。
言葉が交わせたら…って心から思いますね。
出会う前まではどこでどんな生活してたんだろうって、今でも考えてしまいます。
それでも8歳くらいまでよく頑張って生き抜いたなって、ラッキーの生命力の強さに驚いています。
人間に慣れずに威嚇していたラッキーが、抱っこされたり撫でられたりしてそこに喜びを感じてくれていたのなら、私たちの気持ちも救われる気がします。
治療だけでなく、心からの愛情も注いでくださいました。