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宇治プチプチ観光

先週は、消費税対応狂騒曲で終始。でも考えたら千円で20円、1万円で200円、10万円で2千円の節約の話だ。10万円の買い物なら考えるところだが、千円で20円の節約を大騒ぎするか、というところなのだ。少々の一時的節約がどれほどの効果があるのか。
だが、10月以降2%の物価上昇は気分が落ちる。そこで買える常備薬品や交通回数券は買いそろえた。

だが、この9月に入って気付いたが、windows7のサポートが来年1月でなくなるのならば、消費増税前の今のうちにPCを買い替えるのが正解ではないかと。そこで慌ててデスクトップのPC検討を開始した。
私の気持ちとしては大画面で家族のいるリビングで使えるデスクトップがあると何かと都合が良い。例えば、ちょっとした時間に囲碁などのゲームがしたい。仕事の続きがしたい。それを家族との共用PCと言えばリビングに置く理由が立つ。場合によっては、家族の見ているテレビ番組が好みでない時は、このPCで好きな番組が見れれば良し。そして、今までそうやって来て、非常に居心地がよかったのだ。ところが、windows10への移行でその居心地の良い状況が崩されることになる。
ところが最近はデスクトップを買う人は少なくなったのか、市場にはせいぜいでラップトップのPCであったり、タブレットの量販店展示が華々しい。デスクトップはほとんど姿を消してしまったのだ。
そこで、希望する部品で組み上げたPCをダイレクト販売しているメーカーに注目した。それは実は私が90年代に初めてPCを買った、その信頼すべきメーカーだった。それがその後の競争激化の中で、直接の受注販売に移行していたのだ。ところがそのPCの実物は特定の販売店でしか見れない。このメーカー信州にあるためか、関西は市場として重視していないようだ。関西では大阪なんばの販売店での展示のみなので、神戸からわざわざ見に行った。だが、説明要員も居ないようで殆ど参考にならず、サンプルを置いてあった場所に、カタログや機種毎の部品の選択肢詳細を書いたパンフレットがあったので、それを持って帰った。後は、一つ一つ自分で検討し、不明な点を一々電話で確かめる作業を何度か繰り返した。電話口に出る女性は、私のような素人・初心者には面倒なのか、そんなことも知らないのかといったムードが漂い、あまり気分は良くない。PCがオタクのものだった時代を思い出した。
それでも執拗に自分の疑問点を電話で解消するしかなかった。ネットでも細部の具体的なことは分からなかった。この点、海外メーカーは結構、懇切にネット表示しているように思われる。
そして先週末、ついにわかったことは自分にとって好みのものはないのだ、ということだった。唖然茫然であった。決定的だったのは希望する色、黒の製品がなく、白がほとんどだというのだ。白では長年使っているとみすぼらしくなる。個人商品ではデザインを重視する部分があるはずだが、その基本の色で選択肢が乏しいのは決定的であった。細部の部品選択で譲った挙句だったのだが。
この会社との最後の電話で分かったことは、この会社は個人を相手にしているのではなく、生産現場での端末用途としての製品を想定している、ということだった。だからこの会社の製品を使い慣れている人々を相手にしており、私のようなズブ素人は対象外。勘違い電話は彼らにとって迷惑な話だったのだ。私は彼らにとって客ではなかったのだ。私も今後はこの会社の製品は相手にはしない、こととした。
だがこの会社、このような経営方針で持続可能性は期待できるのだろうか、大いに興味のあるところだ。少なくともビジネス拡大はできないだろう、と思われる。なぜならば、国内での生産現場は少なくなっているはずで、海外ではもっと安価で供給するアセンブリー・メーカーは中国に多数あるはずだからだ。国内ではこのメーカーのブランドは確立できているが、海外ではそこまでではないはずだ。何となく難しい気がするのだ。
結局、慌ててネットで検索して、生き残った2大メーカーの内の一方の型落ち品で希望と合うものがあり、それを量販店にネット注文した。カード購入だったので8%税となっているはずだ。騒がずに最初からそうすれば良かったのだった。

しかし、気になったのは価格そのものだった。20万円強だったのだ。今使っているデスクトップは13万円くらいだったので、このデフレ時代に強烈な値上がりではないか。だが、部品選択で組上げた結果もそれぐらいだったので、そんなものとあきらめて発注したのだ。そういえば、先日新発売の乗用車・スカイラインはおおよそ500万円だという。ベンツ並ではないか。それで価格競争力はあるのだろうか。
それでやれる状態ならば、物価は少しずつ上がり始めていることになる。この消費増税に便乗値上げは大いに可能性あり、と思うべきかも知れない。
それとも日本のメーカーは貧乏人を相手にしなくなってきたのかも知れない。だが、それで持続可能なのだろうか。

否!思うに零細飲食店が増税を機に、一気に苦境に陥るのではなかろうか。昨日、京都の西院で審査をやったが、その近くの焼き肉店で昼食を摂った。食べログで3.29評価の鉄板食堂BARREL。店全体の造りは狭いが、厨房を中心に工夫はしているように感じた。カウンター席を占めたが、シェフの動きはよく見えて、丁寧で無駄のない動きにプロフェッショナルな印象。12時前に入店したが客は私だけ。その後、12時半でようやく3人連れがやって来た。大通りから一歩中に入った場所なので、その面で不利なのだろうか。ハンバーグランチだったが、サイドのサラダ等も充実していてジャスト1000円。価格へ正当な消費税転嫁は出来ていないように感じる。まじめな飲食店経営だが増税後はやっていけるのだろうか。ランチ弁当販売でもしなくて大丈夫だろうか。来年もこの店はやっているのだろうか。
飲食店はある面、気分で選択する。増税では外食産業がターゲットにされたようなもの。食材は増税対象外ならば弁当に替えて節約する気分にはなる。巨大チェーン店は、テークアウトも店内飲食も同価格に調整している。だが個人経営の飲食店では、そうはいかないだろう。
何だか、日本全体が静かに沈没して行っているような気がするが、大丈夫だろうか。


さて先週は、宇治でも審査をやった。午後からの審査で、宇治には京阪電車で来訪。11:45着。早速、宇治川を右手に駅前ロータリーを抜けると、7号府道京都宇治線の宇治橋東詰交差点に出る。これを上流側へ朝霧通りを上ってすぐ、目指す蕎麦店“しゅばく(酒蕎麦)”に出る。夜はビールが美味いのだろうか。引き戸を開けると、カウンター席へ。例によって、“孤独のグルメ”
“冷やしたぬき”を注文。蕎麦は細麺。天かすと春雨のようなものが、口当たりのアクセント。たぬきの揚げが絶妙の甘辛出汁の味付け。がっついて、気付けば食べ終わっていた。満腹後の満足と余韻を蕎麦湯で咀嚼。
卓上の品書きに、手書きの観光マップがあり、さらに上流に宇治上神社があり、歩いて7,8分とある。予定された審査は13:30開始、未だ12時半なので結構早い。そこで実はこの神社は昨年行ったことがあるのだが、今回も行ってみることにした。
店を出て川沿いを案内標識に従って左斜めのさわらびの道へ入って行くと、自ずと宇治上神社の鳥居へ近づいて行けた。

Wikipediaによれば、“宇治上神社は、京都府宇治市宇治山田にある神社。式内社で、旧社格は村社。隣接する宇治神社とは対をなす。 ユネスコの世界遺産に「古都京都の文化財」の構成資産の1つとして登録されている。”又、“社殿のうち本殿は平安時代後期の造営で、神社建築としては現存最古。”とある。
ここで、村社とは村から奉幣(ささげもの)を受けた神社。明治維新以降、『延喜式』に倣って、新たに神社を等級化した近代社格制度があったが、第二次世界大戦後に廃止され、「旧社格」などの名称で神社の格を表す目安とされる。
また、Wikipediaによれば、“創建年代などの起源は明らかではない。宇治上神社のすぐ近くには宇治神社があるが、宇治上神社とは二社一体の存在であった。宇治上神社の境内は『山城国風土記』に見える菟道稚郎子の離宮「桐原日桁宮」の旧跡であると伝え、両社旧称の「離宮明神」もそれに因むといわれる。宇治上神社の境内外には「天降石」や「岩神さん」と呼ばれる巨石があり、磐境信仰による創祀という説もある。”とあり、祭神は3柱。“左殿:菟道稚郎子命中殿:応神天皇 第15代天皇。菟道稚郎子命の父。右殿:仁徳天皇 第16代天皇。菟道稚郎子命の異母兄。”さらに、“菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)は『日本書紀』での表記だが、『古事記』では「宇遅之和紀郎子」と表記。応神天皇皇子。天皇に寵愛され皇太子に立てられたものの、異母兄の大鷦鷯尊(のちの仁徳天皇)に皇位を譲るべく自殺したという美談で知られる。”
建物は、“社殿のうち本殿は平安時代後期の造営で、神社建築としては現存最古とされる。流造、桁行5間(正面)、梁間(側面)3間、檜皮葺きの建物内に、一間社流造の内殿3棟が左右に並ぶ(「間」は長さの単位ではなく、柱間の数を意味する)。本殿前に建てられている拝殿は鎌倉時代前期の造営で、寝殿造の遺構といわれる。”

赤い鳥居の向うは鬱蒼とした杜。真っ直ぐな参道を行くと、やがて塀に囲まれた社殿。鳥居に比べると小さく和風民家にあるような屋根のある門がある。門の手前には何故か小さな石橋がある。
門をくぐると前面に拝殿、右手に社務所・売店。人々が三々五々居る。右手拝殿奥に境内社であろうか。そこまで行く途中に手水舎があり、流れの上にある。手杓で手を洗い、思わず口を漱いだが、“飲み水ではありません”の表示に吹き出しそうになった。まぁ大丈夫!
1m程小高い場所にある境内社にお参りして、そのまま横滑りの形で本殿へ。これも当然ながら参拝。拝殿を右からぐるっと1周して、お参りは一応終了。だが、古い神社には巨石信仰があるように思うが、“「天降石」や「岩神さん」と呼ばれる巨石”には気が付かなかった。2回目なのにどういうこと。今度は門からではなく、脇道の出口側から出て、後は先ほどの鳥居の参道から帰る。

やがて左手に宇治神社があるところに出て、神社を脇から入り込む。Wikipediaによれば、“宇治神社は、宇治市宇治山田にある神社。式内社で、旧社格は府社。隣接する宇治上神社とは対をなす。”とあり、従がい“祭神は菟道稚郎子命”となる。“延長5年(927年)成立の『延喜式』神名帳で「宇治神社二座」と見える2座のうち1座に比定される。”とあり、さらに“明治以前は宇治神社は「下社」・「若宮」、宇治上神社は「上社」・「本宮」と呼ばれたほか、両社を合わせて「宇治離宮明神(八幡宮)」と総称された。 明治に入って宇治上神社とは分離し、明治44年(1911年)府社に昇格した。2018年(平成30年)には台風第21号で大鳥居が土台部分から折れて倒壊する被害に遭った。”

ここも先ず拝殿。赤い鳥居があり一段高く本殿がある。これも参拝して、拝殿を右手に4~5mの階段を下る。もと来た宇治川沿いの朝霧通りに出る。Wikipediaによれば、前年の台風で大鳥居が倒壊とあったが、その痕跡に気付かず。撮った写真を改めて良く見直せば、やはり台座だけ残っているのが分かった。
前年は川が満水で異様な光景だったことを覚えているが、今回は普通の状態だった。川の向うは有名な平等院だが、これに行く時間的余裕はない。
京阪・宇治駅前のロータリーからタクシーで審査先へ向かう。

夕方、無事審査を終え、京阪・宇治駅前のロータリーへ送って頂く。
この駅前のカフェ・ペンタゴンティーでタピオカ入りの抹茶ラテを注文、今流行のタピオカはこれが初めて。抹茶ラテは乾いた喉に良かったが、タピオカには何の効果も感じない。何故このようなものが流行るのか。もの珍しさだけか。最後はコップの底に残った一つ一つのタピオカを太いストローで吸い上げる。下手すれば喉に直撃するのを、何とか避けながら完飲。
宇治橋東詰交差点の向うに和菓子店・駿河屋がある。ここで手土産に茶団子と京菓子・水無月を買う。これもWikipediaによれば、“白いういろうの上面に甘く煮た小豆をのせ、三角形に切り分けたもので、京都では夏越の祓が行われる6月30日に、1年の残り半分の無病息災を祈念してこれを食べる風習がある。”さすがに宇治なので、白いういろうは抹茶である。帰って、食べると家族にも好評で、美味かった。


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