クレモナ カルテット

広大無辺なるアーチング

 カルテットのアーチング作業の様子です。




アーチング作業は

パフリングの内側の線が一番低く中心線が山の尾根になっています。

その頂上からなだらかな曲線で山と谷の境界が溶けていくように削り出していきます。

アーチ型スケールを使ったり、等高線をひく道具を使たりしますが、今回はカルテット全体のバランスを重視するため

全て手の感覚と目で作る事にしました。

どの楽器もまずは、裏板から作ります。そして裏板を参考に表板を完成させます。

チェロのアーチング作業は広大無辺で削っても削っても果てしなく、

終わらないかと思いました。他のチェロさんと2台同時進行したお陰で大きなカーブを見る目に慣れ無事に完成。

それから暫く目を休めて

改めてヴァイオリンのアーチングに取り掛かりました。



今度は一削りが明暗を分けるので細心の注意を払います。また1stと2ndヴァイオリンの音の違いを出していくので

2台を比較しながら仕上げます。

ようやくヴィオラのアーチングまで到達!!

ヴィオラ表板作業前と裏板作業後

チェロとヴァイオリンのアーチングと比較しながらヴィオラを仕上げていきました。

広大無辺なアーチング、一ヶ月に及ぶ作業ようやく完成です。

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