徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

ワクチン賛成派・反対派どちらにも伝えたい「集団免疫」という考え方

2014年12月08日 06時50分01秒 | 小児科診療
 ワクチン接種の賛否を考える際に、バランスのとれたよい記事を見つけました。
 興味のある方は是非お読みください。

ワクチン賛成派・反対派どちらにも伝えたい、知っておくべき3つのこと
(布施田泰之 2014/11/26:Credo)


 著者が強調している3点は、以下の通り;
1.ワクチンの効果には「個人免疫」と「集団免疫」の二つがあります。
2.ワクチンの有効性を考えるときには「打つリスク」と「打たないリスク」を比較して考える必要があります。
3.ワクチンには「効果が実感しにくいこと」と「健康な人に介入しないといけないこと」という2つの心理的な難点があります。


 なかなかピンと来ない「集団免疫」は別項でも解説されていました;

予防接種の本当の意味 ”集団免疫”とは何か
(橋本 直也 2014/08/07:Credo)


 一つ気になったこと。
 上記の中で、以下のような文章があります;

予防接種の意義をおおまかにまとめると、
1.予防接種を受けた人を感染から守る
2.感染の拡大を抑える
3.予防接種を受けられない人たちを感染から守る
の3点があります。


 これだけでは弱い。
 「ちゃっかりした集団免疫の恩恵をこうむっている人」が予防接種に積極的になるとは思えません。
 以前調べた時に、これにつづく予防接種の意義/目的を見つけ「なるほど!」と納得しました;

4.その感染症を撲滅する

 この大きな目標を掲げなければ、ワクチン反対派は動かないと思います。

<参考>
“ワクチン拒否”を考える
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