『蟲師』
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100年前の日本には、妖しく美しい蟲の世界があった。
■監督 大友克洋
■脚本 大友克洋・村井さだゆき
■原作 漆原由紀(「蟲師」)
■キャスト オダギリジョー、蒼井 優、江角マキコ、大森南朋、りりぃ 、李 麗仙
□オフィシャルサイト 『蟲師』
100年前の日本では、ある日突然、耳が聞こえなくなったり、角が生えたりする奇妙な現象が起きる事があった。 人々はそれを、目には見えない“蟲”の仕業と噂した。 そして、その蟲の姿が見え、封じることが出来る者を蟲師と呼んだ。 蟲師・ギンコ(オダギリジョー)は、筆で書いた文字で蟲を封じる足の悪い美しい娘、淡幽(蒼井 優)に会うため長い旅を続けていた。 しかし、ある事件に巻き込まれ、ギンコ自身が蟲に冒されてしまう・・・。
おススメ度 ⇒★★☆ (5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★
原作は単行本(月刊「アフタヌーン」に連載)シリーズは350万部を売った漆原友紀のコミック「蟲師」。 もちろん読んだことはない(笑)
不思議な感覚を憶える映画だった。 映画を観始めてかつてどこかで同じものを感じたことがあるなぁと思いながら途中でふと気付いたことは、大学生の頃、ゼミで研究した日本民族学の父、柳田国男の民話の世界だった。 特に彼の研究の中で興味があったのは恐ろしい目にあった幼時体験について書かれた記述だった。 民話の中には実話かどうかはわからないが語り継がれているものは多かった。 その時の感覚とこの映画の持つ重くなりそうでそうではない不思議な位置づけに同期したのかもしれない。
この「蟲師」は時代考証を度返しして考えると、ある意味スーパーマンでありスパイダーマンなのかもしれない。 そう思って観続けると不思議な世界も楽観して観れた。 手塚治虫の世界とは異なるが、先に観た『どろろ』にも共通する部分が感じられた。 手塚治虫・・・治虫・・・“虫”が付いている、 ある意味手塚治虫も蟲師だったのか(笑)
オダギリジョーの演技を僕は決して上手いとは思わない。 むしろ、カメレオンのようにそれぞれの映画の色に自身も変えてしまう先天的に備わった役者勘が好きだ。 原作の持つ雰囲気は読んでいないのでわからないが、ギンコの持つ妙な説得力と落ち着いた様はオダジョーの今まで培ってきた役者としての力を100%という形でなく、腹八分で演じれたところに魅力があったと考える。
ただ、ぬい役が江角マキコだったのは何故なのだろう。 オダジョーと顔立ちが似ているからなのか? オダジョーが画面から消え、ぬいを中心に描かれる序盤から中盤にかけて映画が中だるみしてしまう。 言葉を変えるといかにオダジョーの存在感がこのギンコの存在感として絡み合っていなかったなかったことが彼女が存在感を軽くしてしまったのだろうか。 原作のぬいはどんなイメージだったのだろうか。
蒼井優ちゃんの淡幽は彼女でなくても良かったような・・・。 1枚若い旬な女優が欲しかったのはわかるような気がするが、ちょっと残念。
むしろ最近よく見かけるようになったりりぃが、その途切れ途切れの語り口が妙に映画に厚みを持たせていたように思う。 李麗仙のたま役もしかり。
大友克洋の世界観は僕にはよくわからないが、役者を捉える目とは別に、その映像はアニメの世界とは異なるにしろ、やはり非凡なものを独自の映像の世界に招いてくれることは確かだ。
大森南朋もなかなかいい役者だが、ここは一発『ゆれる』コンビで虹郎役を香川照之してみてはどうだったろう(笑) ラストは道も左右に別れることだし(汗)
【蟲(むし)】
「みどりもの」とも呼ばれ、この世のあらゆる生命よりも命の源流に近いもの。
「生」と「死」の間、「者」と「物」の間にいるもの。 人の中には見える者と見えない者が居るが、
稀に全ての人間に見える種類も存在する。 その生態は未だ謎が多く、専門の
蟲師であっても先ず怪異の原因である蟲を探し出し、研究しながら解決策を模索
する事の方が多い程。 その姿形等は多種多様で、動植物型のものやどちらとも
つかないもの、虹や火など自然現象に近いものまで様々で、姿形は違えど実際の
生物と全く同じ性質を持ったものすらいる。
【蟲師(むしし)】
蟲に関するあらゆる事件を取り扱う、蟲専門の医者、退治者、研究者。
ギンコのように旅をしながら仕事をするものと、一箇所に定住し仕事をする者がいる。
基本的に個人営業だが、蟲師間での情報交換など横の繋がりはある。
世間的にはあまり知られていない職業。
(「ウィキペディア(Wikipedia)」より引用)
>江角さん、ちょっとイマイチに感じました。 なんていうか、セリフ遣いがわざとらしく聴こえて、耳につくというか・・・。 (別に人物が嫌いってことではないですので、念のため・・・)
この映画についてはそうでしたね^^ 狙いなのか演出なのかよくわかりかねましたが・・・。
>映像の美しさは、さすが大友監督、って感じでしたね。
そこはやはり譲れない部分なんでしょうね^^
なんていうか、セリフ遣いがわざとらしく聴こえて、耳につくというか・・・。
(別に人物が嫌いってことではないですので、念のため・・・)
映像の美しさは、さすが大友監督、って感じでしたね。
ロケハン大成功ですね。
>彼が収拾した民話にはなにか不思議なものの存在が描かれている。
柳田の世界をわかっていただける人が居るのは嬉しいですねけ^^
>かつての日本人はそれらをフィクションというよりは実在として受け入れていたのですよね。
そうですね^^ 多くは子供たちへの警鐘と諭しだったようにも思うのですが・・・。
>いつから日本人は蟲を感じられなくなったのでしょうね。
虫の知らせ・・・は少なからずまだあると思うのですが(笑)
確かに柳田国男の民話の世界の印象と似ているものがありますよね。
彼が収拾した民話にはなにか不思議なものの存在が描かれている。
かつての日本人はそれらをフィクションというよりは実在として受け入れていたのですよね。
いつから日本人は蟲を感じられなくなったのでしょうね。
>TB一つ間違えています。ゆうべは脳が・・もう寝ていたのかもです(汗; お手数でなければ削除して下さいませm(__m)
いえいえ、ノープロブレムですよ^^ 削除しておきました。
>この映画、原作の世界観に監督は「親」と「子」を描きたかったのでぬいをあそこまで引っ張った、という気がしましたが・・・、正直江角さんは苦手なので、”凛”と”強”はちがうよ~って感じしました。
なるほど、そうなんですか。
原作の世界観がわからないのでなんとも(笑)
TB一つ間違えています。ゆうべは脳が・・もう寝ていたのかもです(汗;
お手数でなければ削除して下さいませm(__m)
この映画、原作の世界観に監督は「親」と「子」を描きたかったのでぬいをあそこまで引っ張った、という気がしましたが・・・、正直江角さんは苦手なので、”凛”と”強”はちがうよ~って感じしました。
>ファンタジーと一言で括ってしまうには勿体ない出来だったですよね。
そうでしたね^^
>この手のジャンルだったら普通は仰々しい見せ場でも入れるところなんでしょうが終始静かな作りにとても惹かれました。ちょっと文学チックなものも感じられました♪ (゜▽゜)v
変化がない分、ぬいの部分はちと眠くなったりしました(汗)
ファンタジーと一言で括ってしまうには勿体
ない出来だったですよね。
この手のジャンルだったら普通は仰々しい見せ
場でも入れるところなんでしょうが終始静かな
作りにとても惹かれました。ちょっと文学チック
なものも感じられました♪ (゜▽゜)v
>原作マンガ&大友ファンとしては、ちょっと唖然としてしまう作品でした(笑)
なるほど、そうだったんですか^^
>しかしぶっちゃけ江角さんは・・・ 個人的意見ですが、観てて苦しかったですわ。。。ぬいのエピソードの、原作にない衝撃的なアレンジも含めて(笑)
やはりそうでしたか(笑)?
原作のぬいを見てみたい(笑)
>今日、映画の日に行って来ました☆
お得ですね^^
>個人的には、江角マキコさんは、ぬい役に割と合っている気はしたのですが、後半の、ぬいはホラーに見えて、なんだか・・・あまり好きではなかったでした・・・。
原作未読ですが、違和感は大きかったです。マイナス要素だったかもしれません。
江角マキコさんのいつも元気なイメージが邪魔したかも(笑)
原作マンガ&大友ファンとしては、ちょっと唖然としてしまう作品でした(笑)
りりぃさん、李麗仙さんは良かったですね。
蒼井優ちゃんもかわいかった♪
しかしぶっちゃけ江角さんは・・・
個人的意見ですが、観てて苦しかったですわ。。。
ぬいのエピソードの、原作にない衝撃的なアレンジも含めて(笑)
私はアニメ版だけ、全話じゃないけれども見ているのですが、ぬいの部分が、映画とは違っていて、あれ??と思いました。個人的には、江角マキコさんは、ぬい役に割と合っている気はしたのですが、後半の、ぬいはホラーに見えて、なんだか・・・あまり好きではなかったでした・・・。
>勝手なイメージで恐縮ですが私の中のぬいは確かに哀れでしたがやさしく幻想的な存在でした。
なるほど^^ 感じるままでいいですもんね。
>りりぃはSHINOBI同様こんな役はいい味だしてますよね(笑)
りりぃをご存知だとすればもしや似たような世代では(笑)?
>静かで幽玄な映像の美しさにはしびれました
摩訶不思議な空気感が漂っていましたね~
>原作ファンでも主演男優ファンでもないのに、
オダジョーファンには垂涎かも知れませんけどね^^
あとはアニメ、大友ファン・・・
>どこか、民俗学的で伝奇物の匂いのするものが好きなせいでしょうか。この、「蟲」の世界がとっても気に入りました。
そうですか^^ では柳田国男の世界もご理解あると思いますが。
>そう、りりィの低くてぼそぼそっ、とした声がいいですね。演技者とまでは言い難いにしても、魅力ある人です。昔、一風変わった歌手だと知らない方もいらっしゃるのでは…
ですよね^^ 演技者でない部分に魅力があるのかもしれません(笑)
確かに哀れでしたがやさしく幻想的な存在でした。
映画はおどろおどろしいですもんね~。
いろんなとこが変わってますがなぜかわかりません(笑)蒼井優ちゃんは不思議な人で淡幽には違和感を感じませんでした♪りりぃはSHINOBI同様こんな役はいい味だしてますよね(笑)
静かで幽玄な映像の美しさにはしびれました
TBありがとうございます。
「虫」は嫌いだけれど、似て非なる文字「蟲」に惹かれて観てきました。
原作ファンでも主演男優ファンでもないのに、
どこか、民俗学的で伝奇物の匂いのするものが好きなせいでしょうか。
この、「蟲」の世界がとっても気に入りました。
そう、りりィの低くてぼそぼそっ、とした声がいいですね。
演技者とまでは言い難いにしても、魅力ある人です。
昔、一風変わった歌手だと知らない方もいらっしゃるのでは…