CYCLINGFAN!!

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怪物ポガチャルの1強時代が到来(4)

2024-10-26 09:30:13 | プロ・ツール
 TVの解説ではポガチャルはパワーが異次元と言っていましたが、ポガチャルの今の強さは高い出力だけではないと私は思っています。確かにソルマノでのアタック時のレムコとの出力差が320Wと大きいので、そこに目が行くのは当然かもしれませんが、実は下りでもタイム差が開いて行ったのです。
 サドルが低目のポガチャルのフォームもエアロ効果は高く無いとも言っていましたが、空力の悪いフォームでこのスピードで走れるはずはないのです。確かにエヴェネプールに比べると背中の丸さや頭の高さが違いますが、それはあくまでエヴェネプールに比べてということで、下りでの安定感等を総合的に考えると、トータルで速く走ることができるフォームだと思っています。

 注目すべきは幅が上側370mm/下側400mmという特殊なサイズENVEの一体型ハンドルバーを使っている点だと思っています。私はMETRON AEROを使っていますが、フレア角度は10度でブラケット部が片側5mmしか内傾していませんが、ポガチャルのハンドルは25mmも内傾しているのです。このブラケットポジションがエアロ効果を高めているのは間違いないはずです。勿論、バイクコントロールに自信が無いとこんなハンドルは使いこなせません。
 ポガチャルのトレーニング映像がインスタグラムで配信されていましたが、普段から5~6時間という長時間のトレーニングをしているようです。ゾーン2トレーニングと呼ばれているものを取り入れているようで、最大心拍数が203bpmのポガチャルは300W~400Wという出力で5~6時間走り続けるというのですから凄まじい。

 この結果、ポガチャルは400W程度のパワーなら1時間は楽に走り切れるという自信を手に入れているようです。登りのアタックでは一時的に1000Wを越えるパワーも発揮できるポガチャルが、その後も400Wで1時間というのは30~50kmは一人で走り切れることになる理屈です。
 イル・ロンバルディアで長い時間、ポガチャルとレムコの走りを比べてみる機会に恵まれました。後半は画面上にも速度や出力、ケイデンスの数値が表示されていて、とても参考になりました。ポガチャルは明らかにハイ・ケイデンスで走るタイプで、常にケイデンスは100rpm超えでした。一方のレムコは大きなギアを使っているので90rpm代。出力は共に400W前後です。

 結局、ポガチャルとレムコの3分という差は、ハイ・ケイデンスで走るポガチャルに重いギアを踏むレムコとの脚に係る負荷の違いも大きかったように思います。涼しい顔で走り切ったポガチャルに対しレムコは疲労困憊でしたから。登りではポガチャルの方が速いのは当然として、平地や下りでもあのレムコがタイム差を詰めるどころか広げられていたのです。
 





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