私がリースなら、ピレネーで勝負に出たい。個人TTで大差を付けられる前に、ピレネーでマイヨジョーヌを1度着てしまうことなのだ。近年のコンタドールのTT能力は明らかに低下している。ひょっとして、第11ステージの個人TTを考えて、スカイは一定の時間までは逃がしてくれる可能性がこのピレネーでの3ステージにはあるような気がしている。実際、このピレネーで多少無理をしても、第11ステージの個人TTを重視しなければ、モン・ヴァントゥーまではチーム力を温存できるのだから。
おそらく、序盤戦でバトルをしなければ、昨年同様にスカイコントロールで総合優勝に関係のない逃げがあっさり容認され、スカイのアシストにも楽をさせてしまうことになり得るのである。マイヨジョーヌにスプリントのアシストをされるようではいけないのである。
せっかくコンタドールという王者を手に入れていながら、リースは2011年も12年も彼とツール・ド・フランスを共に走ることができずにいたのだ。ビャルヌ・リースの頭の中にはコンタドールと共にツール・ド・フランスを戦うイメージは既に描かれているに違いない。昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ同様、TT能力の低下したコンタドールの勝ちパターンが間違いなくイメージできていると信じている。くしくもコンタドールが招待されなかった2008年のツール・ド・フランスでは決してTTが得意とはいえないカルロス・サストレにマイヨジョーヌを獲得させているのだから。
勿論、スカイもコンタドールを最も警戒しているはずなので、あの鉄壁なガードを打ち破ることは容易ではない。ただ、「千丈の堤も蟻の一穴」からという諺もある。小さなアタックも積もり積もれば相手の脚にダメージを与えることになる。横風区間を利用してプロトンを分断するなど、チーム戦略にかけては右に出るもののないビャルヌ・リースが、スカイの頭脳ともいうべきマイケル・ロジャースを得た今、必ず何かやってくれると見るのが当然だろう。個人的にはそれがピレネーであり、そこがピレネーであれば必ずコンタドール以外のスペイン人たちのアタックも見られるに違いない。
また、スカイもウィギンスが抜けて1枚岩になったように報じられているが、個人的には1枚岩になりきれていないはずと見ている。その化けの皮を剥ぐためにも、序盤からのアタックが必須でなのである。昨年はウィギンスとロジャースがいて纏まっていたチームを自ら壊した張本人がフルームなのである。そのフルームをエースに据えて、本当にチームが纏まるのだろうかという思いは常にある。
確かに現時点ではフルームの力が1枚上であることは確かである。だが、力だけでツール・ド・フランスは勝てないことは、ランス・アームストロングが自ら証明してしまった今、無冠のフルームをマイヨジョーヌの最有力候補とするにはまだまだ早い気がしてならないのである。では、誰がフルームを破るのかと考えた時、浮かぶ名前はただひとつ、アルベルト・コンタドールしかないのである。
Skyに関しては自分も同意見で、個人的にはフルームは嫌いです.....去年まではSkyは好きでしたが、ウィギンスの欠場は寂しいですね(^_^;)
個人的にはマーク・カヴェンディッシュが大好きですが、怪童サガンのこれからも見逃せません!