daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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舞台の上の懲りない面々

2024-03-04 | ノン・ジャンル

解散してしまったけれど「大空遊平・かほり」の漫才が好きでした。気の弱い亭主が勝気な奥様に突っ込まれるのは夫婦漫才の黄金パターンですが、かほりさんの "立て板に鉄砲水" 的トークは適度な毒を含みつつも愛があり、また可愛くもありで好きでした。

彼女になら尻に敷かれても良いというファンは多かったはず(?)ですが、かほりさんは夫婦の籍も芸能事務所も抜け、そのまま芸能界を引退されたのは残念な事でした。

一方の大空遊平は特技の三味線を活かし、同じくコンビ別れをした結城たかしと組み活動していたそうですが、舞台芸人の普段を知る機会は少ないし、漫才通では無いけれど浅草の雰囲気は好きなので、浅草芸人の舞台裏を知るいい機会と映画漫才協会 The Movie」を見て来ました。メガホンをとったのは漫才協会の会長で漫才「ナイツ」の塙さん。

最初に流れるのは大空遊平(上中央)義手に三味線の撥を装着し音を出す練習するシーン。

彼は酔ってホームから落ち、利き手の右腕を切断したそうですが、暗くならずに前向きにリハビリに励み、舞台復帰を目指す姿には芸人魂と言うか、舞台に生きる執念みたいなものを感じ、少しホロっとさせられました。

「はまこ・テラこ」という男女コンビ(右上)は初めて知りました。元は夫婦漫才だったそうでそうですが離婚、でも一緒に暮らし寝室も一緒とあけすけに語るのは「はまこ」さん。彼女いわく「コンビとしては良いけれど夫にはしたくない」のだそうで。色々なコンビの形がありますね。テラこさんは少し未練が残っているみたいですが…

漫才協会の理事会(下中央)では「ナイツ」塙ほか人気の「ロケット団」「宮田陽・章」が揃い、これに昔ねずっちがいた「Wコロン」と合わせ「漫才協会四天王」と呼ばれていた頃も懐かしい。

他にも大ベテランの「青空球児・好児」に「おぼん・こぼん」から、好きな「東京太・ゆめ子」に「すず風にゃんこ・金魚」、芸歴三年の若手「ドルフィンソング」まで、120組を超える芸人達が登場しているそうです。

塙会長は「完熟フレッシュ」などの若手は無論、テレビで売れっ子の「サンドウィッチマン」などを積極的に勧誘しています。メリットが無いなどと売れっ子にはまだOKをもらえていないようですが、20年先とかに「彼の活躍がターニングポイントになったね」となるよう頑張って下さい。

エンディングに流れる 「ドーランの 下に涙の 喜劇人」 は、亡きポール牧さんがよく色紙に書いた言葉だそうですが、大空遊平や最近相方を亡くした「カントリーズ」、売れる日を夢みて舞台もバイトも頑張る人、まさにそんな笑いと陰の悲哀とを見せてもらいました。

東洋館は一度しか入った事が無いけれど、また行ってみたいと思わせる100分間でした。

 

ネットに「大空遊平・かほり」の映像が残っていましたので、興味ある方はご覧になってみて下さい。ご参考まで ⇒  https://www.youtube.com/watch?v=LDACZihq-Ic



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