●化政文化(蘭学)
"Seisetsu Naika Senyo" (Western Internal Medicine Summary), the translation of the Johannes de Gorter's medical book by Genzui UDAGAWA, had as great influence as "Kaitai shinsho" had in that it extended interest in Ranpoigaku to the area other than surgery such as internal medicine.
人泣くさ歌 切ないか。
1793年 宇田川玄随 『西説内科撰要』
江戸詰の美作国津山藩医であった宇田川玄随は、はじめ漢方医だったが、大槻玄沢に入門し洋学(蘭方医)に転じた。1793年、オランダの内科書の翻訳を完成、日本最初の西洋内科学書となる『西説内科撰要』 として刊行した。
[ポイント]
1.宇田川玄随は医書『西説内科撰要』を著す。
[解説]
1.宇田川玄随(1756~98)は、江戸詰の美作(みまさか)国津山藩医。はじめ漢方医だったが、大槻玄沢に入門し洋学(蘭方医)に転じた。オランダの内科書の翻訳を完成、『西説内科撰要』(1793年、全18巻) として刊行した。これは日本最初の西洋内科学書である。
〈2016立教大・現心コミュ福観光営
問6.これに寄与した江戸時代の医療の発展に関する記述として正しいのはどれか。次のa~dから1つ選べ。
a.宇田川玄随は西洋の内科書を訳して『西説内科撰要』を著した
b.緒方洪庵は診療所と鳴滝塾を開き、多くの人材を養成した
c.平賀源内は通仙散を用いて全身麻酔手術を行った
d.山脇東洋は刑死人の解剖を見学して『解体新書』を刊行した」
(答:a ※b×鳴滝塾→適塾(適々斎塾)、c平賀源内→華岡青洲、d『解体新書』→『蔵志』)〉
〈2015関西学院大・神社済教など:「
問7 a・bの正誤を判定せよ。
a.藤原惺高の門人林羅山は、徳川家康に重用されて大学頭となり、幕府の文教政策を推進した。羅山以降、代々の林家当主は大学頭に任じられた。
b. 蘭学はまず医学の分野で発達した。杉田玄白や大槻玄沢は、西洋医学の解剖書を翻訳した『解体新書』を刊行し、宇田川玄随も『蘭学階梯』を著して西洋医学を紹介した。」
(答:a×大学頭は3代信篤(鳳岡)から、b×大槻玄沢は翻訳に参加していない。また『蘭学階梯』は玄沢著)〉
〈2012同志社・神商心理
問ク.美作国津山藩医によって1793年に翻訳刊行が開始された著書名を選べ。
1.『暦象新書』 2.『西説内科撰要』
3.『ハルマ和解』 4.『解体新書』」
(答:2 ※著者は宇田川玄随)〉