一夜に急に勝覇して。
1429 琉球王 尚巴志
[ポイント]
1.按司間の抗争時代を経て、尚巴志が、1429年、琉球王国を成立させた。
[解説]
1.琉球の12世紀以降は、各グスク(城)に拠る按司(豪族)間の抗争時代。やがて按司を束ねる強力な王が現れ、14世紀には三つの国(南山・中山・北山)にまとまった。
2.この三山時代を経て、1429年、中山の尚巴志(1372~1439)が三山を統一(琉球王国成立)、明より琉球王として冊封(さくほう)をうける。
3.琉球は海禁政策をとる明と東南アジア諸国の間に立つ中継貿易で発展。明では入手しづらくなった東南アジアの産物を送り込むことで大いに栄えた。
〈2016早大・社会科学
問5 下線部琉球王国に関連する次の史料の説明として、不適切なものを2つ選べ。
(1)康煕元(1425)年、琉球国中山王(2)尚巴志咨文
琉球国中山王、進貢の事のためにす。切照するに、本国は貢物希少なり。これがため、今正使浮那姑是(ふなくし)等を遺わし、仁字号海船に坐篤し、(3)磁器を装載して、貴国の出産の地に前(すす)み往(ゆ)き、胡椒、蘇木等の貨を収買して回貨し、もって(4)大明の御前に進貢するに備えんとす。(中略)右、(5)暹罹国に咨す。
イ 下線部1は琉球が独自に年号を定めていたことを示している。
ロ 下線部2は後に三山を統一し、首里に王城を置いた。
ハ 下線部3は中国産と思われる。
ニ 下線部4は開封に首都を置いた。
ホ 下線部5は現在のタイである。」
(答:イ×康煕は清の皇帝名、ニ×明の首都は南京、靖難の役以降は北京)〉
〈2013慶大・経済
Ⅱ 沖縄の歴史について述べた次の文章を読んで、以下の問6~11に答えなさい。
沖縄本島では、15世紀前半にA琉球王国が成立し、周辺地域と広く交易を行って繁栄し、独自の文化を発展させた。
問6 下線部Aに関して、琉球王国の成立前後の状況についての次の文章を読んで、以下の(1)(2)に答えなさい。
沖縄本島では、12世紀頃になると各地に( a )と呼ばれる地域的豪族が現れ、その後、三山に統一されていった。15世紀前半には中山王の( b )が三山を統一して琉球王国を築いた。琉球王国は明国と国交を結び、明が海禁政策をとっていたことから、日本、朝鮮や東南アジア地域との中継貿易を活発に行った。琉球王府の本で編纂された全22巻にもおよぶ歌謡集( c )に収録された琉球歌謡には、各地への航海の様子を歌ったものもある。
(1)上の文章中の(a~c)に入る適切な語句を記述しなさい。
(2)上の文章中の下線部琉球王国は明国と国交を結びについて、当時の琉球王国と明朝皇帝との関係はどのようなものであったか。その関係を表す用語を使用して、所定の欄の範囲内で説明しなさい。
(答:(1)a按司、b尚巴志、cおもろそうし〔おもろさうし〕
(2)〔解答例〕明国皇帝から琉球国王に冊封されたことで、朝貢貿易が許された。(30字))〉
〈2012同志社・神商心理
沖縄では12世紀になると、各地に按司とよばれる地方豪族があらわれた。 14世紀になると、中山・山南(南山)・山北(北山)の三山の分立抗争時代をむかえ、1429年に、中山王の( ケ )は山南・山北を倒し、琉球王国を建てて都を首里におき、沖縄を統一した。この間、琉球に特有の石垣に囲まれた城館がつくられた。日本へは15世紀のはじめ、3~4年に一度、将軍への進上品をたずさえて畿内に来航した。
【設問d】下線部の城館のことを何というか。その名称を記せ。
(答:ケ尚巴志(原問には選択肢32個あり)、dグスク(城))〉
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