見出し画像

日々是楽!(Enjoy it every day!)

「銀河鉄道の父」 門井慶喜 !

第158回(平成29年/2017年下半期)直木賞受賞作の門井慶喜さんの「銀河鉄道の父」。
皆さんご存じの童話作家・宮沢賢治の生涯を父親・政次郎の目線で描かれている。もちろん、場所はイーハトーブのモチーフとなった賢治の生家のある岩手県がメインだ。実は、宮沢賢治のことは詳しく知らなかったのだが、予想に反して質屋のボンボンで大変裕福だったとか、童謡作家という勝手なイメージからか?もっと温和で穏やかな方かと思っていたが、これが意外と偏屈?というか俗にいう変わり者に分類されるような人柄?だって、今で言う親に寄生するパラサイトだし、フリーター期間もが長いし、宗教のマインドコントロールも激しかったようだし・・・イメージとはまるで違っていた。

でも、この父親目線で、宮沢賢治という人物の生涯を追いかけるのは、実に面白い。もっと堅苦しい小説家と思っていたが、いやぁ〜面白くて一気に読み進んでしまう。結局、37歳という若さで天命を全うすルことになるのだが、文人のあるあるとも言えるように没後に評価されるという典型的なパターン。

宮沢賢治といえば、表題にも関係する「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」「注文の多い料理店」が三大代表作だが、「雨ニモマケズ、風ニモマケズ、雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ・・・サウイフモノニ、ワタシハナリタイ」っていうあの有名なフレーズはなんの作品だったか?恥ずかしい話だがピンこない?実はこの「雨ニモマケズ」は童話ではなく、詩人としても有名な賢治の代表詩と言われるが、実は没後に発見された遺作の手帳に書き残されていたメモなんだよね。改めて読み直すと、なんだろう不思議と心に響く。ぜひ、これだけの評価を受けることになったこと生前に知らせてやりたかったというものだ。
うん、個人的には直木賞にふさわしい作品と言える。納得。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Book」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事