鈴鹿市が進めている地域づくりについて、担当職員の方々はがんばっていらっしゃるとは思いますが、空回りしているのではないか、進もうとしている方向ははたしてよいのか、総合計画2023の前期計画のスタートから危惧しています。もちろん、なんとか軌道修正できないのか、少しでも良い方向にならないかと、一般質問で関連の内容を取り上げたり、議会の委員会や担当課窓口などでもやり取りをしてきましたが、ずるずるとなし崩しで進んでいるように感じています。
私自身は、住民の方々が主体となって、自分たちでできることは自分たちで取り組み、その中でより良くしていく自治が大切だと考えています。これは議員になった当初から考えていることです。
住民自治、私たちが自分の住むまちのことを“自分ごと”として取り組むようになっていくことは、どのようなことをお互いに支えあうのか、どのようにそれらが絡み合っているのか、自分はどのようなことができるのか、そして行動するのか、そのようなことを考えることが大切だと思います。首長をトップとする行政が担うべき役割はどのようなものなのか、議会はどのような役割なのか、それを検討して、できるだけスリムな体制にすることが重要だと思います。
総合計画2023では、前期計画で市内29地域で地域づくり協議会を立ち上げる、後期計画で地域計画を策定するとされました。
私は、行政自身が“地域”の考え方を整理しきれておらず、住民の方々にどのようなことに取り組んでもらいたいのか、そのようなことが行政内部でも市民の方々にも共有されていない中で、計画だけ進めようとすることはリスクになると、総合計画の基本構想の議決の際、反対の立場をとりました。
とはいえ、先に書いているようになんとか良い方向にならないかと働きかけてきたのですが、計画に沿って進めることに重きがある状況です。
地域づくりを進めるにあたっては、各小学校でPTA世代を中心にした説明会を行うべきだということを提案したりしてきましたが、協議会を作ることありきの前では行われませんでした。
現在、地域づくりに関する条例が策定中なのですが、それについても、総合計画で市民参画のワークショップの実施や、都市マスタープランでの地区別検討会議などの実施があるのだから、単にパブリックコメントにとどめず、各学校で公聴会的なものを実施すべきではないかと、懇談したりしています。
地域づくりに関して先行して進んでいるところは、特区的な考え方で取り組んでもらえばいいと思います。そこに合わせて、急いで制度を作ろうとしてしまうと、そうではないところで歪みが出るでしょう。
このような状況なので、一般質問で「地域共生社会について」を取り上げ、そこで、子どもの福祉や教育、介護予防などの高齢者の福祉、居場所事業、災害時に学校が避難所になることなどを取り上げ、そこに公共施設マネジメントを重ね合わせれば、鈴鹿市にとってそれらの行政サービスや施策を実施する拠点は、小学校がふさわしいのではないかという主旨で、市の考えを問いました。残念ながら、市長をはじめとしてそこを真剣に考えてもらえていないと感じています。
防災についていうと、地区別防災計画(内閣府ホームページより)がありますが、これを策定して住民主体の防災対策を考えるとすれば、鈴鹿市はどのような地域の単位になるのでしょう。私は小学校ではないかと思います。防災の体制は、災害弱者の方々への取組とも関連しますから、子どもや高齢者の取組と自然とつながるのではないでしょうか。
残念ながら、今の時点でこのように考えている私の腑に落ちる説明はまだ出てきていません。
このような中で取り組んでいる、鈴鹿市職員が割り当てで行っている地域支援職員の方々や、住民の方々との接点の多い地区市民センター職員の方々はもちろん、なにより地域住民の方々に大きな負担が出ているのではないかと危惧しています。
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