ひな菊の丘から

野間の大ケヤキと想い出めぐり

小学校1年の冬まで育ったのは、大阪の「てっぺん」能勢町。父親の仕事の関係でアカンボの頃から住んでいた。保育園とその続きの敷地にあった小学校には、バスで通っていた覚えがあるのだが、小学校には徒歩だったかもしれない。その幼い頃の思い出の中にも、近くにあるはずの大ケヤキを見に行ったという記憶はない。天然記念物に指定されているので、一度見に行きたいと思っていた。

ようやく買い物以外でドライブする気持ちの余裕が出てきたので、今日は朝から能勢に向かって車を走らせる。ついでに、幼いころ住んでいたあたりを少し巡ってみたいという希望もかないそうだ。

新御堂筋の終点から箕面トンネルを抜けて、新しい街へ。



雲が全く見えない、みごとな青空。整備された公園や新しい家並み。




を抜けると、ときわ台。何となく、うちから能勢には池田を通っていく、というイメージがあったけど、その道は混むので避けたそう。途中、前を走っていたバスは、妙見山のケーブル前行きで、それも懐かしかった。

目的地に到着。駐車場の入り方がわからなくて、裏の臨時駐車場に停める。実は、ライダーの集団が、バイクを停めてその前で喋ってたから、そこが通路だったのだ、と後で判明。午前中にもかかわらず、かなりの人出に少し驚いた。



すぐ横に立つ、けやき資料館に入る。これは元の木の幹、真ん中の部分を治療のため切り取ったものらしい。この部分だけでも年輪が300年分位ある、と資料館の人が話してくださった。





全景



雲はなかったのに、ひこうき雲が3本



屋台のコーヒー屋さん、『ありなし珈琲』





せっかくなので、暑いけどホットコーヒーをいただく。(アイスはまだ)この木札が注文票



若い人たちが気持ちいい応対をしてくれた。



説明板を読む相方



元々は、この地、蟻無宮というお社のご神体ともいうべき存在だった、と記されている。だからありなし珈琲ね。



こもれびがきれい



ご神木らしい扱い。



菖蒲の花が咲いていた。







樹齢1000年以上、ということだったので、重さに耐えきれなくなったりしているのかな?



木のあちこちに、治療痕なのか、補修の跡なのか、が見える。ひとの手をかけて、この大きな木を守っているのだという事がよくわかる。





この木の前に立ってじっと眺めていると、心が浄化されていくような気がした。葉っぱを揺らす風、陽の光、いつまでもずっと見つめていられるな、と思った。

この木には、アオバズクがちょうど営巣する時期とのことだった。大きなカメラを構えた人が何人もいたけど、私は見つけられなかった。

さて、念願のケヤキとのご対面を済ませたら、次は昔の私を見つけに行こう。

車を走らせ、距離的にもこの辺り、と周囲を眺めるのだが、どうも見覚えのない場所ばかり。思っていた建物がひとつもない。そうしているうちに、地名が「倉垣」に。確実に行き過ぎてる、もう秋鹿の蔵だし。おかしいなあ、見落としたのかな、でも車が上れるような道はなかったし、ここまで変わってしまうはずはない、車を停めてもらって、スマホで地図検索すると、1本道を間違えていたことが分かった。

実は、私の里帰り?25年以上前にも一度やっているのだ。その時は、上の子二人を連れて、ドライブがてら、「この辺にお母さんは子どもの頃住んでたんだよ」と話した。その時点で既に何十年も経っていたのだが、景色はあまり当時と変わっていなかった。だからきっと今も同じような風景が見られるものだと思っていた。

良かった!目印はガソリンスタンド、同級生のじろうちゃんちだった。もう営業はしていないようだが、この向かいの道を上がる。官舎だったので、途中で引越したのだが、最初に住んだのは少し上ったところ。



この上のお寺のところまで行って貰ったら私は徒歩で思い出しながら下りましょう。お寺のオルガン教室に通っていたよなあ、そのお寺はここかな?違うかな?



この辺りに木製の橋が架かっていて、それを渡ったところが最初に覚えてる家だった。



水は流れてませんね。

ここで最後に住んだのはこの場所。二階建てだった。台風の時、窓に木を打ち付けて、ロウソクを用意して母子3人で過ごした夜は忘れない。父は仕事に出ていた。今は公民館のような建物が建っている。



でも、当時から不思議だった、家の前に何故鳥居があるのだろう。地図で見ると、ここは機姫社旧跡、となっている。そんな場所に民家が建っていたのだろうか?奥までは行かなかったが、ぼんやりと史跡のようなものが見える。



家の裏は崖で、その下は中学の校庭。実は、この校庭にも思い出がある。高校生の頃、地学部の合宿で天体観測をしたのが、ここだったのだ。あまりの偶然に驚いたけど、その中学校も廃校になって久しいようだ。





もう少しウロウロと想い出のかけらを拾いたいところだったが、相方が飽きてきたようなので、これにて終了。お昼ご飯を求めて車は走る。彼がチェックしていた蕎麦屋さんに、ようやく到着したものの、予約で売り切れ、ということで、川西まで戻って、こちらでおうどんをいただく。ここのうどんは食べ応え満点。小麦のいい香りがして、お出汁も美味しい。二階でライブを聴きに来て、演者もお客も一緒に舌鼓を打ったのはいつだったかな?北海道のうどん好きなハンマーダルシマ弾きさんたちと、京都のオールドタイムな2組のご夫妻のライブの時だった。



ねぎみそのぶっかけひや



車の多さと、道の駅の混みっぷり(駐車場に入れなかったので諦めた)にはちょっと辟易したけど、いい休日だった。
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