小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

空手家はバカが多い

2017-05-16 07:40:56 | 武道・スポーツ
2020年のオリンピックでは、空手が、正式種目になった。
しかし、僕は、オリンピックの空手には全く興味が無い。
僕が、空手に求めて、始めた動機は、カンフーアクション・スターの格好よさ、である。
ブルース・リーは、誰でも知っているだろうが、当時は、僕は、ブルース・リャンに憧れた。
ブルース・リャンのダイナミックな足技の方が、ブルース・リーより、格好よかったからだ。
(今でも、ブルース・リャンは憧れているが)
(もっとも、ブルース・リャンを知っている人は、少ないだろうが)

スポーツでは、大は小を兼ねる、こともあるのである。
空手と、カンフーの違いを、説明できている、空手家がいるだろうか?
僕は、空手の原理は説明できるが、カンフーの原理は説明できない。
わからないからだ。
太極拳などは、ゆっくり動く、ラジオ体操のように、見えるが、あれは、立派な武術なのである。
陳式太極拳の42式には、二ヵ所、発勁する所がある。
ブルース・リーは、ハリウッドの面接で、空手とカンフーのパンチの違いを聞かれて、こう答えている。
「空手のパンチは、鉄の棒のように、相手をバーンと叩く。しかし、カンフーのパンチは、鉄球に、鉄の鎖をつけて、ブンブン振り回して、相手に、ブチ当てるので、相手の内臓を破壊する。空手は、相手の体の外部に衝撃を与えるが、カンフーは、相手の内臓を破壊する、と説明している」

実戦カンフーの具一寿氏は、これと、全く、同じことを言っている。
(カンフーはのパンチは、相手の内臓を破壊する、と。)

また。日野晃という武術家は、筋肉で覆われた、人体を貫通させ、内臓にダメージを与えるパンチ、キックが出来る。彼は、古武術の研究家で、昔の戦では、鎧を着ていたから、鎧にダメージを与えも、意味がなく、鎧を貫通させて、内臓に、ダメージを与える、パンチ、キックを研究して、身に着けた。
おそらく、これは、中国拳法の、勁力、と、同質のものだろう。

空手の力の出し方は、体を剛体にして、屈筋の力を抜き、伸筋の力だけで、打つ。
ボクシングのように、腰の回転や、体重移動は、使わない。のである。

しかし、空手も、達人になると、引き手をしないで、相手や物に、手を近づけた状態で、ある程度、強い力を出すことが出来るようになり、瓦を割ることくらいのことは出来るようになるのである。
しかし、これは、あくまで、空手の力の出し方であって、カンフーの勁力とは、違うのである。
しかし、ほとんどの空手家は、これを、勁力だと思ってしまっている。
私が尊敬する南郷継正氏も、中国拳法を、わからないのに、知ったかぶり、している。
全てのスポーツや、運動が、そうだとは、言わないが。
運動では、難度の高い技術の、スポーツが出来る人は、難度の低い、技術のスポーツを説明できる、ことがあるが。その逆は出来ないのである。

(たとえば、硬式野球ができる人は、ソフトボールの原理を説明できる。しかし、その逆は出来ない。大型バイクを運転することのできる人は、小型バイクの運転の原理を説明できる)

そこで、自分にわからないものは、自分流に解釈してしまって、わかったような、気になっているのである。
日本に、知ったかぶり、の、空手家が、如何に多いことか。



「各々が我こそは真理を専有すると主張してやまぬ流儀というものは、他のあらゆる流儀を否定する。このような流儀は、自派に都合のよい解釈をもって、他の流儀の美点を解剖してしまい、曲解した上で自派に取り込む。そして駄目にする」

(ブルース・リー)

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