『 雪 』
太郎を眠らせ
太郎の屋根に雪ふりつむ
次郎を眠らせ
次郎の屋根に雪ふりつむ
-三好達治さん-
冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいとしろきも・・・
清少納言は枕草子の中で、冬は早朝がいい。雪の降る朝はいうに及ばず、霜の朝の寒さにも趣きがある、といっている。
雪が降ると、なぜか心が踊る。雪は童心への回帰。雪は白への憧憬。雪は静けさの象徴。しんしんと音なき音が聞こえてくる。
昼のべたべた雪は、夜になって雨になった。朝には凍るかもしれない。凍った道は足をとる盗っ人、白い恋人は油断大敵。